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成程話:人を呼ぶこと
2012年11月12日 09:22
堺屋太一氏の心に響く言葉より
世の経済的な営みには3つの種類がある。
[物を造る][価値を移す][人を呼ぶ]だ。
これまでの日本はひたすら[物を造る]事に努めてきた。
そして、1980年代には大成功した。
規格大量生産を整えて[物造り大国]になった。
だが、その頃既に人類の文明は変わり始めていた。
[物財の豊かなことが人間の幸せだ]と信じる近代工業社会の考え方が崩れ、[満足の大きいことこそ人間の幸せだ]という発想が広まっていた。
このため、欧米の先行地域では[物を造る]営みが衰えた。
それに代わって発展したのが、[価値を移す]営みだ。
物販、運輸、金融、通信等である。
近代経済学では別々に分類されているが、実はこれが古くから[商人の営み]とされた産業である。
しかし、それから四半世紀経った今は、これにも疲れが見える。
物販は伸び悩み、運輸は格安航空券に傾き、金融は破綻が相次いでいる。
発展が続く通信の分野でも、出来事を知らせる活動よりも楽しみを交わす類が広まっている。
世界は[人を呼ぶ]営みへと傾いているのだ。
[人を呼ぶ]営みにも表裏二面がある。
人を楽しませ喜ばせる積極的な方向と、人の苦しみや煩わしさを減らす消極的な方向とだ。
後者の代表例が医療や介護、安全や治安、そして保険と防災。
全社の典型がイベントと観光、非日常的な楽しみと歓びを与える産業である。
日本の今は、人の苦しみと煩わしさを減らす方ばかりが強調されている、何とも暗い世の中である。
人間は安全なら幸せと思える程単純ではない。
人を楽しませる営みは偶然にできる事でも、他の真似で成功するものでもない。
覚悟を定めて取り組み、頭脳を絞って考え、言葉を極めて人を説いてこそ、出来るのである。
『人を呼ぶ法則』幻冬舎新書
製造業や物販、流通がダメになる、という話ではない。これからの全ての産業は[人を喜ばせる]という視点が元になっていくだろうということ。それが企画力であり、プロデュース力。人を喜ばす事ができれば[人を呼ぶ]事ができる。魅力ある所に人は集まる
このウラログへのコメント
なっとく。
-Q-さん:そうだね。何でも楽しいものにしてしまえる人とかなら素敵なんだろうな
松山市の河内人さん:
堺屋太一は、大阪市を滅ぼす
道頓堀川を、プールにするなんて、馬鹿げた事を言っている
管理貞操帯さん:あら
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