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メルマガの成程話:アヒルの水かき
2012年09月02日 22:19
神奈川の最幸な校長先生、中野敏治さんからの素敵な話♪
クラスにとても字のうまい生徒がいました。
クラスの、いや学年、学校の皆が彼女の字のうまさを認めていました。
とても快活な女の子でスポーツも得意でした。
明るく、誰とでも話せる、そしてリーダー性もあり、皆から信頼されていました。
どんなことでもさらっとやってしまう彼女は皆にとって憧れての存在でした。
毎年、幾つもの習字のコンクールがあります。
彼女はそれらのコンクールに毎回応募し、素晴らしい賞を貰っていました。
彼女の字のうまさは、どうしてなのか、皆は気が付きませんでした。
きっと書道教室へ通っているからだろうと思っていました。
確かに彼女は毎週1回書道教室へ通っていました。
部活動は運動部に入りながら放課後の部活動を終えてから、彼女は習字教室に通っていました。
殆ど休むこともなく通っていたといいます。
でも、それだけではなかったのです。
彼女の書道に対する思い、コンクールに自分の作品を出す気持ちというのは書道教室で練習をして、それをコンクールに出していたというだけではなかったのです。
ある時彼女が、半紙を箱でまとめ買いをしていると聞きました。
どれだけ練習をしているのかと思いました。
自宅の新聞紙も彼女の習字の練習用になると言います。
あるコンクールに応募する時彼女に聞いてみました。
「どのくらい練習したの?」と。
彼女は「練習は沢山しているよ」と笑いながら話しました。
そして、今回応募する作品を仕上げるために、書いた量は百枚くらいだよというのです。
決して自慢するような素振りもなく、さらっと言うのです。
彼女の書道に対する姿勢を知って、他の生徒に次のような話をすることが多くなりました。
きっと、彼女は書道に対してだけでなく、他のあらゆる活動に対しても同じ姿勢だと思います。
[アヒルの水かき]
公園の池や湖でよく水鳥がスイスイと泳いでいるよね。
本当に気持ちよさそうにね。
まるで水面を滑っているようにスイスイと前に進んでいるのを何度か見たことあるでしょ。
あんなに力も入れずにスイスイと思い通りに進むといいよね。
でもね、あの水鳥の脚は水面下でどうなっていると思う?
水面上ではわからないけど、水面下では一生懸命に足を動かし前に前に進もうとしているんだよ。
周りの人があまり苦労をしないで、勉強ができているように感じたりするけど、でもね、皆見えない努力をしているんだよ。
プロスポーツ選手も、輝いているけど、皆見えない努力をしているんだよ。
見えない努力が大切なんだよね。そして、努力はけして裏切ることはない。
彼女から沢山のことを学びました。
このウラログへのコメント
お客さんによく言います。
「1回や2回で巧く魚なんて捌けないけど、やろうとする気持ちが大切なんです」
さぼてんさん:まず気持ちも大事ですね
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