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癒しな男?・・・Neithan(06)

2006年07月03日 14:36

その日の午後は、うちの本部長が私の担当してる案件を持って、
経営企画室に打ち合わせに行っていた。
週明けの経営会議で議題にするための根回し、だ。

その日の16時頃、メールが届いた。
「今日、夕食に行きませんか?」
信者を見て思わず、微笑が浮かぶ。

ふふ。Neithanだ。
Neithanは経営企画室にいる。
どうやら現在、紛糾してるのね。
少人数での仕事だから、
私の担当の商品で打ち合わせが長引きそうなのを見て、
私の今日の仕事は早じまい、と判断したのだろう。

私は彼のこういうところが好きだった。
とは言っても、恋愛の好き、ではなく、厚意の延長にあるような感情。
「読みどおり、早じまい出来そうならね」
「たぶん、大丈夫でしょう」
「じゃあ、イタリアンで肉が食べたい気分♪」
「探しときます」

Neithanと知り合ったのは、私が関西で採用されたとき。
となりのセクションにいた彼は、
いつも同じくらいに仕事を終えて、いつも同じ道を駅まで歩いた。
「偶然ですね」
「ほんとに」
なんて会話をしていたけれど、
海を見ながら過ごす一駅分を、歩いてみようと決めたとき、
彼の家への最寄り駅は違う駅だったことを知る。

潮風に吹かれながら、歩く一駅分の散歩は最高だった。
Neithanは、ほとんど毎日一緒に歩いた。ときどき一緒に夕食も食べた。
多分好意を持ってくれていたのだろう。

本社に行くことになったとき、
偶然にもNeithanも本社勤務になった。
「偶然だね」
「ほんとにね」
同じような言葉の繰り返しだったけど、私と彼の距離は割と縮まっていた、と思う。

本社勤務になってから数年。
私たちの薄い付き合いは続いていた。

その日は彼の読みどおり早じまいとなり、一緒に食事をした。
近況を語り合い、将来の道をざっくばらんに話し合う同志。
彼との関係は心地よかった。

自分を偽って彼の度量に合わせる必要がなかった。
ただ、自分のままでいればよかった。

私の知ってる男は大抵、下方交際をしたがる。
私はその姿勢は大好きだ。
多分、私の精神にも男尊女卑が染み付いてるんだろう。
男には女より優れていてほしい。

そのときに自分より劣った女を求めてくれるならまだいい。
でもそうじゃなくって、自分は変わらず、
女のサイズを小さくしようとする男ばかり見てきた。

小さい庭で女豹は飼えない。
豹がいいなら、庭を大きくするか、家自体も開放するか。
それともいっそ、自分のサイズに見合った猫を飼うか。

Neithanといるとき、私は自分を小さく見せる嘘は必要なかった。
ありのままのわたしでいられた。
Neithanに愛されようと思わなかったからかもしれない。
小さくも、大きくもない、等身大の私がそこにいた。

(Neithanって、Mission Impossible2の時のトム・クルーズに面影がそっくり!)

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