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日本の夜と霧 ;見た映画 June ’06 (11)

2006年07月02日 08:17

日本の夜と霧      (1960)

松竹 

107分カラー 

製作 ................ 池田富雄
監督 ................ 大島渚
監督助手 ................ 石堂淑朗
脚本 ................ 大島渚石堂淑朗
撮影 ................  川又昂

音楽 ................  真鍋理一郎


配役    
野沢晴明 ................ 渡辺文雄
原田玲子 ................ 桑野みゆき
字田川助教授 ................ 芥川比呂志
宇田川夫人 ................ 氏家慎子
中山勝彦(美佐子の夫)................吉沢京夫
中山美佐子 ................ 小山明子
坂巻 ................ 佐藤慶
東浦 ................ 戸浦六宏
宅見 ................  速水一郎
高尾 ................ 左近允洋
盗みに入って青年 ................石山克二
太田 ................ 津川雅彦
北見 ................  味岡享
小野 ................  二瓶鮫一
川崎 ................  山川治
アコーデオンの学生 ................永井一郎
やす子 ................  波多江仁美
女子学生 ................  上西信子
  〃   ................ 長谷部朝子
 寺島幹夫 日笠潤一 横堀幸司


二日ほど前に吉田喜重の「エロス+虐殺」を見て今日これである。 この前、大島の作品を観たのは「御法度」であるからこの映画の1960年から御法度の99年までの39年間をよっこらしょと荒っぽく跨いだ感があり、近年では大島エロスを通じて、というかエロスの重力で既成のものを突き抜けようというものを観ていたのだが今回驚いた。 驚いたというのは、こういう戦後学生運動の軌跡をみるとは思っていなかったからだ。

日本の夜と霧、というのだから、それに学生運動のリーダーとして松竹に入り映画を作り始めたのだし、政治とは切れないものがあったのだから、多分、54年の疑獄事件、政治の贈収賄の暗部を斬るようなものだろうと漠然と思っていた。

けれど54年に卒業して映画の世界に入りそれまでにいくつか作品を製作していて、さて、自分の何年か前まで属していたような世界の軌跡を映画にしようとするとこういうものになるのかと感慨を持った。 製作当時の、社会が上を下への熱い60年安保を導入口に50年代をオーバーラップさせて結婚式に集う人物の話で繋いで学生運動の変わりよう、変わりなさを暴く、という仕組みだが、間にこの式に不在の人物をめぐるミステリー解明の仕組みもあり、戦後左翼政党の路線変更に動揺し大衆と前衛に対する論点の整理の仕方を巡っての既成政党にたいしての批判となるのだ。

後の大島の映画でも儀式がそこに集う人物群の結節点として見るものにその関係を説明するのに非常に効果的でありその様式美と相まって大島スタイルにもなるのだが、ここでは回想、結婚式の進行とその組み合わせ、またテンポが快適である。

ただ、こういう結婚式に参列した遠縁の気持ちになってみれば無茶苦茶である。 見ていて飲んでいたビールを笑いで噴出しそうになったことが何度もあった。 映画の中では政党、学友、教師ばかりが中心で遠縁の親戚などはあまり見られないのであるが、もし、自分が例えば遠縁の叔母でもあって招かれて参列していたとすればここで起こった事は後年、親戚で語り草になるほどの無茶苦茶結婚式であったはずだ。噴飯ものである。 けれど、これほどでなくても多かれすくなかれこういった事は後年の結婚式では起こっていたはずだ。 70年代の結婚式には「友よ」がかなり歌われたはずである。 けれどそのときには既にここに見るような起爆力はすでに失われて企業からの来賓、親戚などが儀式の場に従来の場を占めていたに違いない。

この文を書くために大島のことをグーグルで検索していると99年に何かのパーティーの折、泥酔した野坂昭如がスピーチの後、大島を殴打する映像が紹介されていたのだが、殴打された大島も一瞬の後、野坂に返答のパンチを返すというような誠に両者とも若々しくもほほえましい映像に接して慶賀の至りとまたビールを噴出しそうになったのだった。

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