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全てこの世は事もなし (3)

2006年07月01日 11:08

で、徹夜オランダ国会第二(衆議)院での質議の結果、起こったことといえば「取るに足りない?」嘘をついてソマリアからオランダに入国、帰化して国会議員となり米有力誌で「世界で最も影響力のある?人」に選ばれた、オランダ国益に貢献するはずだった魅力ある女性を自分の政治的マヌーバーにより入国管理法運用権限を使い結果的には一時的に国籍を取り上げアメリカに「押し出し」たどっしりと狸の風貌を持つ女性「鉄のリタ」大臣は職責上当然なことをしたまでで「リベラル」な来期の与党となるであろう労働党緑の党社会党、から不信任動議を出されても、そこは連立与党の数で押しつぶして、マラソン議会は終わったと書いた。

筋道から言えば首相も「鉄のリタ」を更迭できるわけではなく何時間かの短い眠りをむさぼって議事堂内の中庭での国会昼食バーベキューパーティー前後に首相は何事も変化がないと報道して幕を引こうとしたのだが、バーべキューで血と肉、アルコールを注入してからの第?ラウンドでは内閣閣僚2人が属する民主66党の女性議員団長と最大与党キリスト教民主党議員団長が昨夜の経緯を巡ってまた国会で議論を戦わせたのだが鋭い攻めはキ党からだったが66党の論は弱く連合与党としても弱小であるからこの後は閣僚二人が辞任すると発表して現内閣が瓦解した。 そこでもう皆夏休みを予定していた議員達はそらすぐ選挙だ、いやまだ少数派になってもキ党と保守党、それに保守党からはずれ、何年か前に暗殺された党首の名前だけを告ぐ惨めな田舎政党を引き入れれば数では過半数を越すなどと票読みに忙しく携帯を耳に歩き廻る政治家達がニュースで見えている間にそれぞれの党首が乳牛の品評会から戻った女王に事態を報告し、また、女王政治アドヴァイザーたち、両議会議長もポカポカ温かいハウステンボス宮殿に寄り集まったのだった。

この様子をテレビニュース番組で解説していたところに珍しい顔が現れ、女王のアドヴァイザーをしたことがある今は第一院(参議院議員が事態の解説をして「まあ、11月頃に選挙をするほうが賢明でしょうな」、と首相の生き残り作戦を揶揄した調子で20年前に比べると後退した銀髪とスタジオのライトで増した頭頂の光を輝かせ穏やかに話しているのだった。

20年前、丁度私が北の町から今の町に単身引っ越して家探しを何ヶ月かしているときに下宿していたその下宿の隣の部屋の住人がこの人だったのである。 確かその時は労働党議員教育が専門と家主の大学教授から聞かされていた。 何回か毒にも薬にもならない話をしただけだったが、家主は社会福祉に関係する学問教授でもあったし、後年、町の家人が属する芸術協会の世話役もしていたが教授職と異なり芸術家をまとめるのははなはだ勝手が違うのかこの職には尻を割ってしまっていた。 まあ、この政治劇の中で見知った人が突然ブラウン管に登場して冷静に見通しを話すのをみるのは嬉しい驚きだった。

もう一つのこの政治劇の駒、辞任した閣僚二人、一人は女王の次男?の嫁の父、この人は欧州共同体日大使もしたことがあるのではなかったか、もう一人は旧オランダ領援助開発、国内行政改革担当大臣で、この人は何年か前までは私のうちからあまり遠くないところに住んでいて時々町でみかけるし、様々な日蘭関係の集まりや他の何かのレセプションの折にも賢く振舞っていた市の評議員だったのだがいつの間にか大臣になっていた。 地方政治家から直に大臣になり、まだ血の気の抜けぬ若気の至り国会政治に対してしばしば批判を続けていて政治の古狸たちから叩かれていたのだが、数ヶ月前に66党の党首選挙で現女性議員団長に打ち勝って党首になったとおもったら大臣就任半年あまりでその席から本人も後ろ髪を引かれる思いで辞任して只の人に戻るわけだ。 まあ美術史考古学を勉強したのが大臣になるのだから驚きである。 もっとも何年か前の在蘭アメリカ大使は黄金期のオランダ絵画の専門家だったのだが何かの折にハーグマウリッツハウス美術館でたまたま隣にいてその小柄な女性姿に驚いたことだ。 今は砦のように警護されたアメリカ大使館からこの美術館までは歩いても3分はかからないのだろうから、ゴリラのような護衛何人かで来れば何のこともなかったはずだ。

さて、来週の後半からはチョコ南西部のボヘミアの森あたりに2週間半のヴァカンスに出かけるのでこの決着は当分知る由もないだろうとおもう。 今は準決勝に残ったドイツチームで湧くドイツ国内でどのアウトバーンを通ってしかも決勝の日に走るのだから計1000kmほど走ってドイツ国境を越えねばならぬのだから、どう穏やかに走るか考えるほうがオランダ内閣の行方を忖度するよりよっぽど緊張感がある。

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