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デリバリー高校生πの話 その1

2008年08月12日 01:08

デリバリー高校生πの話 その1

十代の頃、出張ホストのようなことをやってたことがあります。正確には、お金はあまりもらっていないので、今現在そう云われているものとは、少し違うと思います。16歳から18歳の2年半くらいの話で・・かれこれ30年も前の話ですが・・・。

当時、私は、某有名私立高校の生徒でした。成績は中の上程度。もっとも、既に、美術系大学への進学を決めていましたので、いわゆる勉強は、ほとんどしません。ところが、私のいた高校は、T大やK大に合格者を何名出すか・・くらいしか考えていない・・まぁ、ろくでもない学校だったので、美術系志望の私は、学校側としては厄介者、あるいは落ちこぼれとして扱われていたように思います。そのことは、私にとって、大変、好都合なことでした。教師達は、私が授業に出てようが出てなかろうが、もともと、数に入ってないので気に留めなくても良かったわけで・・・ゆえに、私は、堂々と、学校をサボることが出来ました。

また、自宅から学校まで少し距離があったため、学校の近くに住んでいる一人暮らしのいとこ宅に転がり込むことが頻繁だったので、私が自宅に戻ってこないからといって・・親もさほど、心配もしませんでした。

そこは、常にJAZZが流れていて、お気に入りのBARでした。居心地が良いので、行きつけの店(高校生のくせに!)になり、毎日のように出入りしているうちに、マスターと仲良くなってしまいます。私の席は、カウンターの廻りこんだ端。飲み物は、安ウィスキーのロック。

そして、ある夜・・・

zzちゃん、ちょっと、小遣い稼ぎしてみない?」
「えー、いいよ、マスター。・・で・・」
「ななめ前の席のお姉さんデートして欲しいんだけど・・」
「へー、綺麗なお姉さんジャン。・・それだけ・・」
「それだけ。」
「はいはい、喜んで・・で、どこまでしていいの?」
「・・どこまででも・・」

そんな感じで、最初のお客さんです。私は、それまで5、6人の女性経験はあったのですが、なんといっても高校生のガキですから、不安はありました。・・まぁ、リードは相手にお任せでも良いか・・くらいのお気楽な気持ちだったと思います。

そのお姉さんと別のお店で少し飲んで、お話をして・・・ホテルに行きます。飲んでいる最中、お姉さんの表情が、少し暗かったので、男としては、出来るだけ慰めてあげようなどと、ガキのくせに男気出したのを覚えています。

結局、1から10まで、私のリードで、お姉さんを見事に満足させました。・・・結構必死で御奉仕したので詳細は覚えていませんが・・。

「ぼうや・・やさしいね。・・ありがとう。」
「いいえ、お姉さんも、元気だしてね。」
「・・君、なんて名前?」

そう聞かれて、本名を名乗るのもどうかと思い・・

「・・πです。」・・咄嗟のことにそう答えました。
「えっ、円周率の?」
「そう・・割り切れない数字で永遠に続く・・」
「・・おもしろい子。」

そんなことで、デリバリー高校生πの誕生です。

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