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ペテン師の冬・予感

2008年04月10日 18:46

困ったことにちえこの友人と

してしまった わたしだった

まあ だから罪悪感を感じるような

まっとうな神経は持ち合わせていない当時のわたしであった

いや 多分 今でもそういうのは欠落してるか

それよりも もっと困った事態に直面していた

それは今後のわたしの人生に大きな影響を与えた

こう書くと何事?と思うだろうが

まあ 早い話 過去のウラログにも書いた

わたしの弱点 それがけいこさんに知られた

確かに 今後に大きな影響を与えることだった

ことの起こりは かなとした後 わたしは帰宅した

「ただいま」

けいこさんはスケッチブックを広げていた

「おかえり」

「飯は?」

「あ 外で食べてきた」

「そか 今日は何を描いてるん?」

「あ 公募にあったの試しにな」

「応募するん?」

「もう終わってるよ」

「なるほど」

「まあ こうやって描いたのと

選ばれたの見比べるのも勉強になるしな」

「そうだね」

「ところで」

「うん?」

「してきやがったな」

「ふむ ばれたか」

「隠す気ないだろ」

「まあね」

「解いた鎖 そのままだしな」

「戻したって疑うべさ」

「疑いはしないよ」

「そう?」

「確信してるからな」

「それもひでえな」

「して来たんじゃ 今日は無理か」

「ふふふ」

「なんだその笑いは?」

「姉さん 19の回復力 なめちゃいけませんぜ」

後ろからけいこさんを抱きしめキスをする

けいこさんが両手をあげ わたしを肩越しに

ひきよせようとする

わたし的悲劇はそこで起こった

偶然に わたしの一番弱いところに手が触れる

「うっ....」

わたしの動きが止まる

「うん、どうした?」

「い、、いや なんで....あっ」

何気にまた触れる 力が抜けて崩れ落ちる

「えっ おい どした? 大丈夫....おや?」

最初は何事かと心配したけいこさんだが

どうやら原因に気づいたようだ

「もしかして.....」

けいこさんの指が そこをつつく

「ちょっ......」

「なるほど」

さわさわっとそこを撫でる

「あ、ちょっと やめ....ちょ...」

けいこさんを見る なんか目が妖しい光を放ってるような

「これは これは」

「あ、 や、やめ... おねがい...」

「ほほう」

そこに顔を近づけ 息を吹きかける

「はぁっ やめ...おねがい....」

「おもしれえ」

「面白く...ないって」

「いや あたしは楽しいぞ」

「たのしく..なんて...」

かなと4時間ほどで2発

この時 追い込まれたわたしは1時間ちょいで3発

最後は 四つん這いにされ........

まあ その状態で一番恥ずかしいかもって格好を

想像してください そういう状況です

ただ 前にも書いたけど この状況下でされたこと

後に ちはる対応に役にたってるなと思う



翌日 わたしはかなり疲れていた

まあ 実質6時間くらいで5発

若くても結構 これはきつかった

「やがみくん」

その声に振り返るとちえこがいた

その後ろにかなもいる

「おはよう」

「おはよう やがみくんなんか疲れてない?」

「あ ちょっと疲れてるかな」

大丈夫?」

ちえこを引き寄せる

「ちえこに会ったらちょっと元気になったよ」

これは 嘘ではなかった

なんとなく ホッとしたのは事実

「やがみくん」

ちえこはわたしに背中に手をまわす

ちえこの肩越しに かなが呆れてるのが見える

「ところでさ」

「うん なに?」

「この天気になんで傘?」

なんとなく答えはわかってた気はしてたが聞いてみた

「あ これ かながね」

ああ 確実にわかった

「やがみくんに会うなら護身用に持ちなさいって」

「なにそれ?」

そう言いながら かなを見る

舌を出しながら かなは笑う

やっぱ この子も外道

そして3人でベンチのあるところまで移動する

上機嫌なちえこは わたしが買いに行くというのを制し

ジュースを買いにいった

かなと二人きりになってしまった

「なんか ちえこ 上機嫌だけど」

「あ 昨日の話したから」

「なるほど それでか?」

「あなた つまらない人ね」

「なにが?」

「昨日の話をしたとか言ったら普通焦らない?」

「あ いいたいことはわかるが ありえないから」

「なんで 言い切れるの?」

「普通 話さないだろうというのと」

「うん」

「全部話してたら あの上機嫌はないだろうし」

「なるほどね」

「君と仲良くなんていられんだろ」

「もっともだわ しかし 冷静すぎてつまんない」

「慌てるのも苦手だし」

「苦手って問題かしらね」

まあ ばれたらばれたで何とか言いくるめればいいし

それに 疲れてるゆえ 無駄な力は使いたくない

「そういえば ほんとに疲れてるみたいね」

「ああ 昨日は あの後 ひどい目にあったから」

「女のとこ寄ってモメたとか?」

「いや まっすぐ帰ったよ」

「じゃあ なんで?」

「まあ 色々あったのさ」

「そう.. あれ そういえばさ」

「なに?」

「やがみくんの住まいってちえこんとこに近かったよね」

あ そうだった その辺のこと すっかり忘れてた

「昨日 違う方向に帰らなかった?」

まあ 隠してもしょうがないかと思った

「今はねえ 飼われてる身だから」

「飼われてるって?」

「帰ったら 犬小屋があってね そこに住んでる」

「あのさ その飼い主って女?」

「そうだ」

「それって同棲じゃないの?」

「暮らしてるってとこだけ見ればそうだけどね」

「うん」

「長くなるから詳しいとこは省くけどさ」

「うん」

「今の状況を説明したら同棲って言葉出てこない思う」

「なにそれ?」

「飼われて調教されてますってのが合ってるな」

「なんだかわからないけど つまりは」

「うん」

「やがみくんは今だなおも仕込まれ続けてるってこと?」

「うむ」

「はぁ~ 世の中色々ねえ」

「ご理解感謝する」

「てことはよ もっとすごくなるってことよね」

「なにがだよ?」

「ちえことした後も してもらえたらさ」

「ん?」

「ちえこに勝ったってことになるのかな?」

「あんた.....」

不戦勝とはいえ うづきに勝ったと思ったら

次は ちえこかよ

てか この子 ちえこに負けてるとこの方が少ないだろう

いや ちえこより先にしたとこで 勝ってるといえる

それ以上 何を望む? 

後に 松山と付き合い 松山の女遊びには目をつぶった

その代償として松山をかなり乱暴に扱ってたが

それって もしかしたら この考えに帰結するのか

女を支配する松山 その松山を支配するかな



松山がやった女 < 松山 < かな



こんな図式か? この子もかなり歪んでるなと思う

「いや 君 昨日した時点でちえこに勝ってるから」

「そうなんだけどさぁ」

「ちえこを完膚なまでに叩き潰したいわけ?」

「まさか 友達にそこまではしないよ」

「君の友達論って じっくり聞いてみたい気分だ」

「いいよ ベッドで話したげる」

「まあ そのうちな」

精神的な意味合い あるいは存在的意味合いでは

絶対にちえこの代わりにはなれない

つまりは 勝てないと思っていたが

それを言うと 俄然 闘志が沸いて来そうなので

黙っておくことにした

ちえこが戻ってきた

楽しそうに息を切らして走ってくる

その顔と 夏に見た切なそうな顔がたぶる

嬉しそうな顔もいいけど 切なそうな顔の方が好きかな

そう思い 不謹慎ながら どうやっていじめてやろうか

そんなことを考えていた

来週には12月になる クリスマスの日にってのもいいな

そう思ったりもした

数日後 クリスマスに約束しなくてよかったと

思う事態になるとは思いもしなかったわたしだった




「今年最後のライブ付き合えよ」

「いつ?」

「24日だ」

「いつの24日?」

「今年最後のライブと言ったはずだが」

12月24日かよ」

「その日以外に今年の24日はないだろ」

クリスマスイブだぞ」

「そうだ クリスマスライブだ」

「普通 その日は彼女とかといちゃつく日だろ」

「あたしに彼女はいねえぞ」

「じゃ 男といちゃつく日だろ」

「そうか じゃ 頼んだぞ」

「わたしは彼氏じゃねえだろ」

「でも あたしのだろ」

ここで彼氏だろとか言ってくれりゃ話も変わったんだろうが

「わたしにも彼女ってものがあってな」

「それで?」

「色々 企画してるもんがあるんだよ」

いきなり鎖を首に巻かれ引き寄せられる

「あたしじゃ 不足か?」

ぞくっとする色っぽい表情をしやがる

あやうく 十分過ぎますと即答するとこだった

確かに ちえことけいこさんを天秤にかけたなら

迷わず けいこさんだが

今回は ちえこをどういじめるかという付加価値がある

正直迷うところだった

ゾクっとまたする しかし 今度のは悪寒

「まて、冷静に考えて返事をしたい」

「ふむ」

「だから その手はやめてくれ」

「どうするかな」

「そういうので答えたら無理やりになるだろ」

「ふむ」

「正直に腹割って話そう 彼女とのイブ あんたとのライブ

どっちも捨てがたいのは事実 テンションあがったあんたのは

正直言って反則なほどに色っぽい 今まで何度 こんな女に

吸い尽くされたらどれほどの快楽かとさえ思った

彼女の方は あんたから教わったものや これまでの

駆け引きを存分に駆使して快楽の泥沼に引き込んでやろう

これも 正直捨てがたいものがある しばし考えさせてくれ」

「お前の力説って初めて見たぞ」

「ああ あまりやらんから」

「早く決めろよ」

「おう」

後に この選択は間違ってたんじゃないかと後悔した

それは今でも尾を引いている

それを思い出すと 欲情するか萎えるか

反応が極端に違ってくる

まあ それは後日 語るとして

悩みながら 先ほどの 『あたしじゃ不足か?』

この言葉が 頭に焼き付いてしまっていた

けいこさんの唇を見る

その唇がその口がそう考えてるうちに

無意識キスをしていた

「答えはでたな うれしいぞ」

「えっ」

確かに けいこさんにキス これは答えになっている

もう 変更は許されないだろう

「けいこさん」

「なんだ?」

「したくなっちまったんだが」

「抱えてくならいいぞ」

わたしはけいこさんを抱きかかえ布団に向かう

腕の中で勝ち誇ったようい笑うけいこさんに

最初からこの展開を狙ってたんじゃないかと思う

間違いなくこの人にはかなわないなと思う

それと同時に ちえこの計画を

一週間早めなきゃならないなと思った

そしてイブにいられない言い訳も考えねばならないと思った

しかし 今回 タイトルこそ一貫性がないが

『約束は果たした』『この2人に友情は無縁なり』

そして今回と 実は『ちえことの初えっち物語』である

次回で完結するはずなんだけど どうだろ?

なんせ 24をすっぱかすわけだから

イブを重要に思う子は多い ちえこも間違いなくそう

わたしの考えた策は?

多分 その完結編の後 すぐに 

ペテン師のクリスマス』が始まったりしてw

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