母-13

「顔が赤いよ」
「ええ、お湯に浸かり過ぎたみたいで、少しのぼせているだけ」
「何か飲む？」
「直人と同じコーラ頂戴」
「オーケー・・・持って来てあげる」

　　　あー、一言が出ない
　　　自分の子なのに言葉が出ない

「どうしたの？・・・疲れてる？」
「ううん、大丈夫」
「勉強してるね」
「ええ、後で夜食を持って行って上げるわ」
「うん、有り難う」

　　　あーあ、今日も聞けなかった
　　　会話の中で自然の流れに任せよう
　　　唐突には聞けない
　　　今日も下着を嗅ぐ？
　　　自慰をして、お汁を一杯付けた
　　　擦り付けて
　　
　　

　　あー、お母さん
　　今日のはまだ濡れてる
　　パンティに染みてる、こんなに
　　匂いも強い
　　おしっこの匂いじゃ無い
　　これが翔が言っていた女の人のお汁？
　　男と一緒で感じ無いと出ない筈
　　お母さんがオナニーした？
　　お母さんだってセックスしたいに決まっている
　　まだ３８歳だ
　　お父さんが死んで６年も経つ
　　その間、誰ともして無いんだろうか？
　　６年もして無い？
　　可哀想
　　本当は僕以外とはして欲しく無い
　　でも、恋人だったら作ってもいい
　　幾ら頑張っても、お母さんを満足して上げられない
　　こんな考えになったのは、もう３人と経験した翔の言葉

　　
　　　　　　　・・・つづく