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「黄金のアデーレ 名画の帰還」レビュー☆

2015年11月21日 00:04

「黄金のアデーレ 名画の帰還」レビュー☆

ヘレン・ミレン主演他。20世紀が終わる頃、ある裁判ニュースが世界を仰天させた。アメリカに暮らすマリアアルトマン(82歳)(ヘレン・ミレン)が、オーストリア政府を訴えたのだ。“オーストリアモナ・リザ”と称えられ、国の美術館に飾られてきたクリムトの名画<黄金のアデーレ>を、「私に返してほしい」という驚きの要求だった。伯母・アデーレの肖像画は、第二次世界大戦中、ナチスに略奪されたもので、正当な持ち主である自分のもとに返して欲しいというのが、彼女主張だった。共に立ち上がったのは、駆け出し弁護士ランディライアンレイノルズ)。対するオーストリア政府は、真っ向から反論。大切なものすべてを奪われ、祖国を捨てたマリアが、クリムトの名画よりも本当に取り戻したかったものとは―?数奇な運命を辿った名画に秘められた真実の物語が、今、明かされる―。

5/10点!!ここ何年かで今更、ヘレン・ミレンの魅力の虜になっています(*^¬^*) 今回、彼女が演じたマリアは、「ザ・おばあちゃん」という感じの、頑固で、誰に対しても臆する事なく、ユーモアシニカルが交錯する会話を繰り広げる、キュートで観ていて飽きないけれど、近くにいたらちょっと厄介?(笑)なおばあちゃんでした。しかし、その心に秘めた思いは、大切な家族を、ものを、奪われ、否定され、祖国を追われたという悲しい過去を、封印して生きるという悲しみに満ちたものでした。戦争を体験した世代の方々は、少なからず、マリアの様な思いや過去を抱えて生きているのでしょうけど、家族を殺され、自分アイデンティティーの全てを否定され、国を追われ、戦争が終わった現代でも、否定され続けている証拠があるというのは、どんなに胸が詰まる悲しみなのだろうと、想像を絶します。本来は、家族の幸せの記憶である「黄金のアデーレ」が、悲しみの記憶になってしまっていて、自ら蓋をしていたその悲しみを、幸せの記憶に取り戻そうとするマリアの、凛とした覚悟と向き合う恐怖が入り交じった複雑な感情を、ヘレンが見事に演じていました。「マリリン 7日間の恋」の時も感じましたが、サイモンカーティス監督の作品全体の柔らかで温かい雰囲気は健在で、冒頭から、深刻な話なのだけど、そうなり過ぎず、ほっこりしました(*^^*) 時間の経過と裁判の流れがあっさりし過ぎていて、二人の苦労と苦悩が霞んでしまっていたので、もう少しずっしり描いても良かったかなと思いました。2015年公開。

このデジログへのコメント

  • はらぺこ 2015年11月23日 23:54

    いつもありがとうございます。

    コメントを見ていると見てみたい一本だと思いました。
    見たいのがいっぱいあって大変ですが(^^/

  • ユリ 2015年11月24日 05:56

    > はらぺこさん
    私は今は観たいのが落ち着いちゃった感じです。いつもこの時期、落ち着いちゃうんですよね。お正月映画前だからかな?

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