趣味は読書、犬の散歩

昨日はたまたま休みで、台風が上陸して、関東を進んでいた夕方の4時頃、まだ雨は降っていたが、夕食の買い物に出た。
買い物を終えた帰りがけ、大通りから家のそばの路地に入ったら、横道から傘をさして何かを抱いたおばさんが出て来た。よく見ると茶色い子犬だった。僕は犬種に詳しくないので、小さいけれど、成犬だったのかもしれないが。
クリッとした大きな目で、吠えもせずに、僕を見ていた。
犬を抱いたおばさんは、最初僕の前を歩いていたが、自然に僕は抜いてしまった。彼女は何をしているのか。夕暮れ時の雨の中を、犬を抱き、傘をさして歩いている。
最初僕も分からなかったが、ふと散歩ではないかと思った。つまり犬の散歩である。
しかし、これは非常に馬鹿らしい。何故なら、散歩しているのは飼い主だけで、犬はただ抱かれて景色を見ているだけである。室内犬で、アスファルトなどは歩かせられないのだろうか。そうだとしたら、間違った過保護である。
犬にとって運動にも、ストレス解消にもならない。
世の中には、もっと無意味なことが沢山あるのだろう。それを何の疑問も持たずに、やっているのだろう。
さて、カミュの「異邦人」を再読している。たかだか実質150ページくらいの文庫本だが、丁寧に読んでいる。もう、気が向いたからといって、何度も再読する時間はない。出来るだけ、内容を頭に刷り込むように、読んでいる。これからは、多くの本を、そのように読もうと思う。