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ネットの印象的な話:床屋の三代目
2014年08月31日 22:50
私の家の前は床屋さんです。
物心ついたときから、もう40年以上も通っています。
ファッションに無頓着なせいか、子供の頃からほとんど髪型が変わっていません。
一応、「今日はどうしましょう」と訊いてくれるので、「いつもと同じ」と答えます。
最近、三代目を継ぐ長男が修行を終えて帰ってきました。
早速、刈ってもらおうと楽しみにしていましたが、なかなか仕事を任せてもらえないようです。
お父さんがハサミを使っている間中、すぐ後ろで案山子のように直立不動にしています。
暇だからといって、けっしてソファで漫画を読んでいたりはしません。
そのことが清々しく思えて。
「修業に行っていたお店で、従業員は座ってはダメと教わったのですか」と訊くと、「父の後ろに立って、お客様のヘアスタイルを覚えているんです」と答えてくれました。
「スゴイですね」と言うと、実は他にも覚える方法があるのだといいます。
それは、シャンプーだと。
床屋さんでは、カットした細かい髪の毛を洗い流す意味もあり、散髪を終えた後でシャンプーしてくれます。
その際、お客様の頭をワシワシとやりながら、残った髪の量を手のひらで覚えるのだそうです。
そして、初めて常連さんの頭を刈らせてもらうことを許された日に、それまでの手のひらの記憶が役に立つというわけです。
驚きました。美容師でも理容師でも、シャンプーというのは 下働きの嫌な仕事を押し付けられているものだと思い込んでいたからです。
それが、一人前になるための大切なステップであるとは。
下積み、そして下働きというのは、単なる無駄ではないのですね。
でも、普通の人でも、床屋さんに行くのは1、2ヵ月に一度です。
その間に忘れてしまうことはないのでしょうか。
三代目は、さらに教えてくれました。
「1日が終わってからノートに書き留めるんですよ。いつ任されてもいいようにね」
確実な当てのない努力を続けるのは難しいものです。
でも、それを続ける人とそうでない人とに差が生じるというのです。
それから何ヶ月か後、初めて三代目に刈ってもらうことができました。
二代目の許しが下りたのです。
最初に、「髪型はいつもと同じでよろしいですか」と訊かれました。
すかさず、「はい、いつもの通りで」と答えました。
このウラログへのコメント
☆メンフィス次郎・見参☆さん:私もこの話を読むまでそんな意味があることしりませんでした
うん
技術職ってこんなもんですよ
いや技術職じゃなくても
逆に
そんなに驚くものかと驚いてます
SYUZO-さん:下積みがあるのはわかっててもそれがどんな意味があるかはそういう経験がないと中々
ええ話、けどこうした個人経営の店は高い…どうしても安いチェーン店に足が。でも修行の話は知っておきたい
我々の眼には雑用のような軽いことのように見えるところに、実は重要なポイントがあるんですね。
ベソさん:修行の話はなかなか耳にしないですよね
koujiさん:そうみたいです。こんな意味があったんだって思いましたもん
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