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趣味は読書、孤独な最低生活者の一日(2)

2014年06月28日 01:55

翌朝、漫画喫茶を出て、初めての現場へ。文京区にある私立高校の、校舎内の解体現場だった。労働時間は午前8時から、午後5時まで。7時45分には、現場に行かなければならない。
電車を乗り継ぎ、何とか7時半頃現地に着いた。事務室の職員に、案内をしてもらい、現場に着いた。
挨拶をして、すぐに朝礼。同じ会社から派遣されている若者がいて、彼の指示に従う。それまで、日払いの仕事と言っても、引っ越しくらいしかした事が無かったので、こういう現場は初めてだ。
その日の作業は、二つの部屋の仕切りの壁を壊して一部屋にするというもので、職人が、解体した際に出る廃材を片付けるのが仕事だった。
ガラ袋と呼ばれる麻製の袋に、ともかく壁を壊したかけらを、どんどん詰めて、一杯になったら、ゴミ置き場に止めてある2tトラックの荷台へ運ぶのだ。
真っ白な埃が舞い、チェーンソー金槌で壁を叩く騒音の中、汗をかきながら、見よう見まねで、袋を詰め、何度も部屋とトラックを往復した。
慣れていないので、戸惑いも多々あり、夢中で一日が過ぎた。
作業票に責任者サインを貰い、控えを渡して、事務所直行
作業票を提出して、日当を貰う。そのときに、「明日も働けますか?」と問われ、「大丈夫です」と答えた。翌日も、同じ現場だと言われ、少しホッとする。知らない所よりは、少しでも馴染んだ所の方が良い。
事務所を出てから、ふと思ったが、面接の時、建前上、保険証の会社に勤めていることにしてあり、その事も話してあったのだが、履歴書なども出すわけではなく、ただ契約書に住所、氏名、年齢などを書き込んだだけだったので、忘れているのだろう。
でも、仕事があるのは有難いので、もちろんOKした。
友人の保険証なので、彼は友人の名前で働いている。
日給を貰う際に押す三文判は、友人の苗字、つまり偽名である。まだ、彼は偽名に慣れていないので、時々、ちぐはぐな行動をとってしまうこともある。
安いか高いか分からないが、ともかく手にした八千円と交通費を持って、その日の寝場所を探し、一駅先まで歩いて、その駅前にあるカプセルホテルに泊まることにした。

つづく

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