『愛』と『愛情』と『恋愛感情』

「 誰を抱くにしても、 その時はその人を愛して抱く。　でも、恋愛感情は無しね 」
「浮気相手には、愛情はあっても愛してはいないよ 」
「SEXの時だけは相手を愛してるけど、愛情は持たないよ 」
「 愛しくて抱くのと恋愛感情を持っているかどうかは、別物だよ 」
「 愛しいとは思うけど、愛してはいないなぁ 」

　　　　　　　(^-^；？（笑）

男女関係の話に出てくる 「愛」 がつく感情って色々とありますけど、同じ単語でも人によって意味合いが微妙に違うようですね。微妙な違いが誤解やすれ違いを生むんですけど、それぞれの言いたい事はなんとなくは分かりますよね。

ただ、告白するのに　いきなり「貴方を愛しています」って言う人、少ないですよね。大体は「貴方が好きです」…「愛」なんて出て来ません。恋愛感情は持っているのに。どうやら「（ 異性として ・恋愛感情があって）好き」という言葉より、「 愛してる 」の方が重いようです。「愛」という言葉に「責任」を感じると言った人もいましたね。

愛してる ＝結婚したい　では無いとは思っていても。

あと、「愛」って、何も異性に対しての物だけじゃ無いですよね。同性愛を言っているんじゃ無いですよ。家族だって「愛する」でしょ？物や、人間以外の生き物に対しても「愛している」って言うし、物事に対しても「仕事を愛している」みたいな使い方をするし。

日本語訳では「愛」になってしまうけど、言語ではその辺の区別がついている言語もあります。「好き」という言葉も、英語だと「 Like 」か「Ｌｏｖｅ」かで違いますよね。他にも、ギリシャ語聖書（ 新約と呼ばれる方ね ）には、アガペー、ストルゲー、エロス、フィリアの4種類の「愛」が出てきます。

エロスは性愛。これ、よく使われてますから分かりますよね。

ストルゲーは親族愛。家族や親戚に抱く特別な愛情の事です。確かに、家族には恋人や友達とは違う種類の愛情を持ちますよね。

フィリアは互いへの敬意に基づく暖かで友情に満ちた愛。温かさと親しさと愛情を表します。これも、家族や恋人に抱く愛とは異なりますよね。

アガペー。これは、「 無私の愛 」「 神の愛、 神への愛 」と訳されています。見返りを期待しない徹底した利他主義の表れで、 最高の形態の愛であり一方的な物です。想いと一層深い関係があり、「 汝の敵を愛せ 」と言われた「 愛 」が、このアガペー愛で、強い意志を必要とする愛でもあります。
ただ、「 汝の敵を愛せ 」って聖句、かなり誤解がありますけど(^-^；；；

浮気相手にはエロス愛は抱いても、フィリア愛、ましてやアガペー愛などは抱かない・・・こんなところですか？（笑）

長くなったついでに、 愛についての一節を・・・
「 愛は辛抱強く、又親切です。愛はねたまず、自慢せず、思い上がらず、みだりな振る舞いをせず、自分の利を求めず、刺激されても苛立ちません。傷つけられてもそれを根に持たず、不義を歓ばないで、真実な事と共に歓びます。すべての事に耐え、すべての事を信じ、すべての事を忍耐します。『 愛は決して絶えません 』」
（クリスチャン・ギリシャ語聖書（新約聖書）コリント人への手紙１　13章４～８節より　）　

ちなみに私はクリスチャンではありません。

この境地に立てたら、苦など無いかもしれませんね。