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初めての新生活

2017年04月01日 17:18

初めての新生活

新しい生活
今迄何度かある

だが鮮烈に覚え
ているのは……







……私はその時、紙袋一つを手に、新しい第一歩を踏み出した。























―――父が事業に失敗したのは、私が中学生の時だった。



父の元から、一人去り、二人去り、四面楚歌孤立無援の中、やくざに泣かされた。



だが、警察に連れて行かれたのは、やくざではなく父だった。



―――債務不履行で、だった。







その頃、住んでいた東京の家から、夜逃げ同然で神奈川に転居した。



高校には行かせて貰えたが、私は、心よじれて道を踏み外した。
警察沙汰を繰り返し、高校は1年で馘となる。



「で、これからどうするの?」



たまたま知人がアニメーターで、彼女の勤め先のスタジオに遊びに行った時、私が高校を辞めたことを心配した原画マンが、声をかけてくれた。



それが縁で、私がアニメーターになったのは、私が16歳の時のことだった。



なったとは云え、なかば成りゆき。
取り立てて絵が上手かった訳ではない。



それでも、私は夢中になった。
1週間続けてのスタジオに泊まり込みなど、珍しくもなかった。



そんな時、同僚のアニメーターの先輩が、新聞店の新しい店長になることになり、配達員を探していた。



やるならば、住み込みになる。



泊まりも珍しくない、アニメの仕事。横浜の山奥から東京アニメスタジオに通う不便さもあり、何よりも喰い扶持を減らす《口減らし》の意識が強かった。



私は、その店での配達を決めた。



私に宛がわれたのは、古いアパートの3畳間。
その時の私の荷物は、紙袋で一つきりだった。



初めての朝の4時、起こされる前に自分で起きて販売所に行くと、



「よく起きて来れたな。偉いぞ!」



仕事の手は止めずに、顔だけ振り向いた主任さんが、にやりと笑った。







―――朝の3時をまわると、先輩と二人でスタジオを出る。
深夜の環六を小1時間歩き、新聞の販売所に着くと、朝刊の配達だ。



私の、アニメーター新聞配達の二足のわらじの生活が始まった。








このデジログへのコメント

  • ババロア 2017年04月01日 19:35

    若い頃の掛け持ちは大事な経験ですよねッ☆
    私も見習い住込みしながら掛け持ちしてたけど、それらを生かした人生にならなかったのが残念ですぅ(>_<)

  • ウルトラ7 2017年04月01日 20:24

    > ババロアさん

    真っ直ぐと昇りつめる人の方が
    たぶん少ないですよ.

    偉人伝によくあるのが
    挫折して
    たまたま知人に声をかけられ
    その人を手伝う内に
    第一人者になるってパターン♪

  • nanasi 2017年04月01日 22:59

    かけもち、大変そうですが、頑張ったんですね。

  • ウルトラ7 2017年04月02日 05:59

    > ☆佳奈☆さん

    無茶苦茶だけど
    若いから出来た暴走(笑)

    《アニメーション》って単語が
    まだピカピカで お年寄りには
    「テレビ漫画を描いてます」
    と自己紹介していた時代です(笑)

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