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【魔法少女っ】57-2、ヒーローはなんだか冷徹だ

2012年01月31日 19:07

魔法騎士スノウ。
3年前にこの香住町を守っていた少女
妖精サラの加護の下(←何もしてないが笑)、ネオバビロニア帝国軍と闘い抜いた少女
そして今の茜たち4人分の役割をその小さな身体ひとつで担い、敗れ去った少女
「……リターン。……ぶい」
チョキを出してほくそ笑む有希
「……お初。……どうぞよろしこ」
律儀にヒガシノイスに挨拶する有希
戦慄するヒガシノイス。
「これが魔法騎士スノウ。資料と違う。なんか怖い」

「……さて、よくも可愛い後輩をいぢめてくれたね。……覚悟しいや」
「いっ行けっお前たち」
怖がりながら金魚鉢3機をけしかけるヒガシノイス。
「……遅い」
青いのを素早く翻弄して倒す有希
「……弱い」
赤いのをパワーで打ち砕く有希
「……最低」
普通のを容赦なくけちょんけちょんな有希
「うそだろ……」
理屈抜きの戦果に焦るヒガシノイス。

「……簡単。……曇り空で弱っただけ。……勿論わたしも強いけど」
空はどんよりしてる。正義の味方の活躍には似つかわしくない空。
しかし、それが金魚鉢の攻撃エネルギーを半減させているのだ。
「ま、まさかこの気象は……」
「……この半径400メートルだけ曇り。……わたし」
局地的な気象操作。
これがスノウの能力なのだ。今回は晴天の夕焼けが敵の好条件だった。
小春は夜を待ってそれを逃れようとしたが、有希は曇り空をつくる事でそれを達成した。
ちなみに、理論上も実際も局地的気象操作は可能だ。
莫大な手間コストがかかるから割りに合わず、しないだけのこと。

「まだまだ残機はある!一斉攻撃だ!」
「……負けフラグ
なんか軽快なテーマ曲が流れそうな雰囲気だった。
有希の柔軟かつ剛健なみのこなしは、次々と金魚鉢を倒していく。
「……チャンバラには刀が必要だった」
死屍累々金魚鉢を見て、優雅でない自分を恥じる有希
「……さて」
「怖い怖い怖い怖い!」
あまりに怖くて逃げる手も取れないヒガシノイス。
「……大丈夫。……痛くない」
痛そうだよ!


「たたた、退却っ」
TPPメンバー達は隊長を見捨てて逃げて行った。
「うわっ。ひどっ」

見捨てられた状況のヒガシノイス。

「策士、策に溺れる」
ちょっと違うと思います。
「……うーん」
何かを迷う有希
「何を迷ってるん?」
小春が聞く。
「……どんな必殺技で止めを刺すか。……どれも捨てがたい」
実に三年ぶりの復帰戦なので、本当に迷ってる。
「今のうちに逃げ……ひゃあ!」
河原の石を投げつける有希。魔力で弾丸のようになってヒガシノイスの足元に弾ける。
「……知らないのか……魔王からは逃げられない」
「知らないよっ!」
「……不勉強
なにこの雰囲気

続く!

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