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【魔法少女っ】55-3、眠り姫と白雪姫。

2012年01月22日 14:42

「ねむねむです~」
放課後夕焼けな教室。机に突っ伏しまくりの茜と、それを呆れて見ている小春千歳
「そろそろ帰ろうよ」
「ねむねむです~」
「だから帰ってから眠ろうよ」
揺さぶる小春と応じない茜。
「まるで駄々っ子ですわね」
「……ん。……お前もな」
揺さぶる強さが下がり、温もりの位置は背中から頭になる。
「……よしよし、よしよし」
なでなで…
小春、なでなで気持ち良いですっ」
「あたしじゃないよ?」
揺さぶるをやめた小春がこっちをニヤニヤ見ていた。
「じゃあお母さん?」
「……そこまでお歳を召してない」
グリグリ
「あぅ~。痛いですっ。としまって意味ではないですっ」
優しい痛みに意識が戻った茜。
彼女あやしていたのは有希だった。
「……ん。……起きた。いいこいいこ」
なでなで…
「甘やかしですわ!」
むっとする千歳

「……以前。……千歳にもこういうことした」
へぇ千歳甘えん坊だったんだ♪」
ゲラゲラ小春
「当時は小学生ですわっ////」
「でも帝王学がうんたらな千歳にしては可笑しくてね。くふふっ」
「……小春。笑いすぎ。……人間は元来甘えん坊。……産まれたその瞬間に直立できないのは人間だけ」
なでなで継続中。
「もう起きれるですっ!うちに帰ってから寝るですっ!」
「……ん。ゆっくり眠るべし。魔法力が圧倒的に不足している」
なでなでから解放し、帰宅の準備をする有希
「ありがとうございます」
小春は頭を下げた。演劇部部長としての礼儀だ。

「……ん。小春には昔話をしてやる」
恥ずかしいですわっ!」
「……恥ずべき事でない。嫁のチブは夫は知るべきだ」
前段と後段が真逆だ。

「やっぱり恥ずかしいですの~」
「疲れて眠いってチブかなぁ」
呑み込みが早い小春
「……良かったな。小春にとってはチブではないそうだ」
「あうう~」
「さあ!さっさと帰るですっ」
ビシッと帰る支度して茜が凛として言った。
お前が言うなぁ~」
三人で突っ込む。


回想。
……あれは、千歳魔法騎士に選ばれて間もない頃。
千歳は調子に乗って魔法を使いまくり、未熟なのに高度な魔法を使おうとしたりして、魔法力を使い果たしてしまった。
…その日から千歳爆睡王だった。学校の授業はともかく、千歳には帝王学と称して沢山の習い事があったから、それぞれの教室に迷惑をかけてしまった。
わたしは千歳の父・羽前則雄に事情を話した。
責められたのはサラだった。脚の治癒と引き換えに魔法騎士として過酷な闘いに娘を出す心境はともかく、沢山の習い事の先生に迷惑をかけるのは不便があった。
だから、サラの人間体を羽前グループの上級エージェントとして千歳の側に置き、スケジュールを管理させる事になった。


「……そんな感じね」
千歳のチブはともかく、サラのチブ話だったね」
サラに同情する小春だった。
「やっぱり恥ずかしいですわ」

続く!

このデジログへのコメント

  • たかふみ25 2012年01月22日 20:30

    > 秋桜.さん
    尊敬ありがとうだよ。でも初期の方みたらゲンナリすること請け合いだよ。いつかは書き直したひ

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