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【魔法少女っ】56-2、深刻な事態?

2012年01月26日 16:55

放課後演劇部部室。
小春千歳、サラ、久保田先生、そして松並先生が一同に会した。
「どこから話せばいいやら」
小春はさぁのポーズを取る。
「とりあえずクポーの事を話しましょう」と、サラは提案する。その視線は松並先生を向いている。
「ご存知の通り、久保田隆義は人間でわないです。異世界ワッフルからやって来た者です。この世界の表現で言えば、妖精と言う感じですね」
次にサラは久保田を見た。
「クポー。この世界に来て日の浅いあなたに言いますが、この世界では人間がひとならざるものに取る対応は冷たいのが一般的です」
「何いってんの?」
首をかしげ小春小春はクポーが妖精であると元々知っているが、特に差別意識はしてない。
小春。それはあなたが異常なんです。あなたは誰にでも別け隔てなく接する優しいひと。なればこそ魔法騎士適性があると思いますが、一般論では人間は異質なものを拒絶するものです」
「残念な理論だよね~。呼吸して命を持ってれば誰でも生命なのになぁ」
ワッフルには呼吸しない生き物もいます。横道が過ぎました。今話してるのは松並先生の態度の豹変ですが、それは久保田隆義が妖精クポーと知った故にです」
「そんなことっ……」
松並先生は言い出すが、言葉につまった。
「敵の幹部として妖精や怪物に慣れたはずなのに、妖精クポーに対してそういう躊躇いをする。そういう事です」
「先程からサラは何を目的に話してるですの?」
「もどかしい事に決着を着けたいだけです。松並先生がクポーの心を乱しては、これからもいろんな迷惑がかかります。それを収束させたいのです」
かえって拗れるような気もする。
でもサラは言わずにいられなかった。
保田隆義と松並松見は恋仲だ。しかし妖精クポーと松並松見は折り合えない。それがもどかしいのだ。
「…………」
松並先生は逃げ出したい衝動を堪えていた。
「クポーはどう思いますか?」
「サラ。あんまりいぢめちゃ駄目だよ~」
小春にとって、サラがいぢめているのは久保田か松並か。
「僕は……」
言わずともわかった。サラは、クポーが松並先生について悩んでるという事実さえ確認できれば満足だった。クポーにも「感情」というべきものが出来たのだ。
それはかつてサラが通った道。

あらあらこんにちは~」
辛気臭い雰囲気を吹き飛ばす能天気な声と甘い匂い。
「琴さん」
「かずねちゃんもいるよっ」
城西かずねと東原琴。元魔法少女コンビだ。
あらあら。今日は沢山いらっしゃるのね~。振る舞い甲斐があるわぁ~。うふふ」
「琴姉の新作スイーツだよっ」

ナイスフォローだっ」
小春ガッツポーズを取る。

いやなときには甘いものだ。

ちゃんちゃん

ちゃんちゃんじゃねえ!

続く!

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