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16th Harumi Pier Part 8

2016年03月27日 21:36

16th  Harumi Pier  Part 8

あの強烈な経験には
とても追いつかないだろうと思った。

だが真似事にしか過ぎない行為なのに
異常な昂ぶりをよんだ。
それだけ埠頭での行為が凄まじく
その狂気が尾を引いていたからだった。

ぬるいシャワーを全開にして
雨のように注がせると
普段ならめったに開かない
錆びかかった浴室の窓を
こじ開けた。
外はまだ雨。
外はまだ風。
生暖かい嵐が
吹き込んでくるかのようだ。
舞台装置はそろった。
「のぞかれたらどうしよう?」
「声聞かれたらどうしよう?」
つぶやきは心配ではなく期待。
さっきのように思いっきりわめいたら
少なくとも隣室には
風音にまざっての
淫語が届くかもしれない。
隣にカップルが入っているのは
ここに着いたときからわかっていた。
濃い色に塗られた4WDが
ドアの前にうずくまっていたからだ。
口ばかりの心配とは裏腹に
きっとさっきより
さらに強烈な言葉が
吐き出されるに違いなかった。

全身にシャワーを浴びながら
明るい浴室の床にじかに仰向けになり
大きく股を開いた。
手入れされた淡いヘア越しに
ピンクの挟間が
ぱっくりと口を開ける。
くねくねと腰をゆすり
両足裏をあわせるように
脚をO字型にすると
自らクリトリスつまみ出した。
凝視しているうちに
「あ」と声が漏れ出し
またオナニーショウが始まった。
胸から臍の周りにシャワーの湯が
ざあざあとかかると
先ほどの痴態が再現されだす。
「ああああああ。」
「同じ。さっきと同じ。」
「感じる。あたしのやらしいおまんこが」
「ほら、ヒクヒクって、自分でもわかる。」
「見て。見てええ。おまんこ見て!」
親指を性器にぶすりとさすように言う。
中指をアヌスに入れるように言う。
おまんこの中で指先同士つけるように言う。
輪ができたら手を左右にゆするように言う。
「する。する。するから見てて。」
腰を持ち上げて性器を高く突きあげる。
そこに容赦なくシャワーが降り注ぐ。
性器を直撃し
乳房にほとばしり
ふとももにながれ
顔にはねかえり
髪にかかった。

狂気の再現。
欲情の再来。
「いくの。いくの。まんこいくよお。」
「まただああ。」
「うわあああああ。」
おまんこおおおおお」
シャワーの音を掻き分けての絶叫。
嵐の音をかいくぐっての絶叫。
いきなり天井に向かって
性器を突き出すようにそっくり返って
しばらく時間が停止したかのように
静止してから
がっくりと脱力した。
男なら誰もがうらやましがる
絶頂の瞬間が
また訪れているのだ。
しばしの静寂
シャワーの音が狭い浴室にこだま
こじ開けた窓が時々の風に
異音を立てるだけ。
こちらは今日何度目かの
激しい悶絶シーンを
魅入られたかのように凝視する。
横たわる女体の頭部のそばの排水口に
シャワーの水がごぼごぼと流れ込む。
その景色とその音が
デジャビュのように
埠頭でのすさまじい性交
思い起こさせた。
特有のくせだろうか
乳児のように親指をしゃぶりながら
時々ヒクヒクと身体を痙攣させては
余韻を堪能している。
というより、半分失神している。
埠頭を思い起こさせる擬似行為とはいえ
オナニーだけでここまで昇りつめられる
女の性そのものに嫉妬してしまう瞬間だった。

眼がとろけている。
唇がまくれ上がっている。
クリトリスがふくれあがり
ワギナが収縮をくりかえし
乳首突き出している。
妖しい。
美しい。
淫らできれいだった。

のろのろと手を前にだし
脚をまた大きく広げて誘う。
「ほしいの。ちんぼこ。」
「さっきみたいにつっこんで。」
「またしてえ。まんこしてええ。」
まんこに、ちんぼこ。」
そのまま、ぶすりと挿入する。
シャワーで流れ去るはずの愛液
じゅくじゅくと滲み出してペニスを包み込む。
こちらのアヌスに当たるぬるめのシャワー
噴出しては下腹部を濡らすぬるめの愛液
「うわ。おまんこいい。」
「このちんぼこすごいの。すごいの。」
「壊しておまんここわしてええ。」
「あああああああ」

腰を送り込んで突きまくって
わめき声をオクターブ高めたが
まだ終わらせるつもりはなかった。
我慢…

(続く)

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