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成程話:本番に弱い人と強い人
2014年04月14日 22:08
順天堂大学医学部教授、小林弘幸氏の心に響く言葉
2012年ロンドン五輪で、男子体操の内村航平選手が個人総合で金メダルを獲得した。
以前、内村選手はインタビューで「プレッシャーって何ですか?」といっていた。
緊張などしたことがなく、恐怖心も感じないというマイペースぶりなのだ。
これこそが、彼の自律神経のバランスの良さを表わす端的な言葉だと思う。
内村選手は、演技をしている最中も、会場の応援の声がハッキリ聞こえるそうである。
そして演技中でも、心の中で応援の声にツッコミを入れる余裕さえあるというのだ。
会場を見渡す余裕を持つことで、会場全体を自分の味方のように感じ、一瞬で会場をホームに作り変えているのだ。
極限状態でも持つことのできる「一瞬の余裕」が勝敗を大きく分けるのだ。
ここ一番の勝負のとき、多くの人は、大きなプレッシャーを感じたり、極度に緊張したりして、無意識に息を止めている。
そして、呼吸が止まると、脳に届く酸素が減り、ネガティブな感情が増幅されてしまう。
さらに、副交感神経が下がり、抹消の血流が低下する。
それによって、筋肉の感覚にズレが生じて上手く動かなくなって、練習どおりのことができなくなってしまうのだ。
これが『本番に弱い』というものの正体である。
これは、ビジネスでも同じだ。
会議やプレゼンなど、ここでは絶対にミスができないというプレッシャーを受けたとき、人は無意識に呼吸を止めている。
ところが、そういう大勝負になるほど、余裕を持ち、落ち着いて集中力を高めることができる人がいる。
本番に強い人というのは「本当の集中」ができる人だ。
私たち外科医は、本当の集中の状態を「ホワイト・ゾーンに入る」という。
本番で実力を発揮できるビジネスマンとできないビジネスマンの違いは、アスリートと同じく、自律神経が安定しているかみだれているかの違いだ。
これは一例だが、ホワイト・ゾーンに入る方法として、呼吸を変えるというのがある。
大事な本番に臨むときは、ゆっくり深く呼吸をして息を止めない。
まずはリズミカルに「鼻で4秒吸って、口で8秒かけて吐く」を実践する。
実は、ゾーンに入っているとき、人は無意識にこの「一対二」という呼吸をしている。
つまり呼吸を意識してするのだ。
これでゾーンに入りやすくなるはずである。
『みだれない生き方』東洋経済新報社
禅に「数息観(すうそくかん)」という呼吸法がある。
主に吐く息に焦点をあて、その数をかぞえ呼吸を整える腹式呼吸の方法。
吸う息より吐く息を長く、を意識する。
この修行を続けると、雑念が混じらなくなる、すなわち、「ホワイト・ゾーン」に入ることができるという。
「本番に弱い人は、呼吸が止まっている」
ここ一番というときほど、深い呼吸を意識したい。
このウラログへのコメント
なるほど、呼吸にポイントがあるんですね!
心と身体は別個であって別個ではないっていうことかも。
やはり、それは一握りのトップアスリートですね。凡人には響かない。それができたら、もしくは目指したら…
これ大事。
だけどそ~簡単には行かないね。。。
鈍感力も大事だね。
ゾーンに入るとか、すごいですね
あと、その緊張感事態を楽しんでる人とかもいますよね
koujiさん:そうかも
やじさん:身近には感じにくいかもしれませんね
マッカランさん:そういうバランスとるの難しいですよね
SYUZO-さん:いますね!私はまだまだそんな余裕は持てないです
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