おまえは悪い女

ギャハハハ、えっ～

びっくりだわな、

おまえはこの世で自分ほどイイ女はいないと思っているだろ？
それほどイイ女でないにしても、ま、そここそこの女だと思っているはずだ。

おまえの顔にそう書いてある、ギャハハハ

ところがギッチョン、

そう思っていることが、おまえは悪い女の証拠だ、ギャハハハ

じゃあ、悪い女って知ってるか？

おまえが悪い女だと知らないんだから、知るよしもないワナ、ギャハハハ

じゃあ、反対に、イイ女ってなんだ？

ま、これも聞くだけ野暮だわな、
おまえのアタマの中ではせいぜい、キレーで男が雲霞のように集まってくるのが、
イイ女なんだろ。

顔がキレーで男がいっぱいいる、
おまえのイイ女とは、そんなとこだろ。

そうすると、
顔がブスで男が誰もよってこない女、
おまえの悪い女とは、そんなとこだろ、ギャハハハ


ぜ～んぶ、間違いだ。

あんな、
イイ女も悪い女も、顔の美醜はまったくカンケーネ。
そして、
男がいようがいまいが、これも、ぜ～んぶ、カンケーネ。

ギャハハハ

おまえのずんぐりむっくりしたアタマでは理解できないだろうが、
おまえのアタマを豆腐にぶっつけて死ななければ、イヤでもわかる。


おまえは不倫している、
ワタシは悪い女、ギャハハハ

そういうことになるわな、おまえのアタマでは

おまえはマンビキをした、
ワタシは悪い女、

おまえは子供を虐待した、
ワタシは悪い女、

しかし、不倫もマンビキも虐待も、おまえのアタマの中ではイイも悪いもない、
も、夢中だ。
つまり、そこには悪い女はいない。

あるのは男に夢中、夢中で盗む、夢中で殴る。

見境がなくなる。

世間が悪いというだけで、おまえにはイイも悪いもない。

おまえの気持ちが1ミリずれると、見境がなくなる、

うんで、夢中になる。

悪い女に変身する。

じゃあ、音楽に夢中になる、読書に夢中になる、映画に夢中になる。
こういうものに夢中になっても、こういうのは努力を要するから、
特別なサイノーでもないかぎり、急坂を登ると同じですぐ止まる。

努力を要しない不倫や盗みや虐待は永遠に続く。

そう、

おまえの気持ちが1ミリずれることが悪い女なのだ。ギャハハハ

挨拶しないからといって、すぐに1ミリずれる、
悪い女に豹変する。

不愉快なコトバを投げられたといって、1ミリずれる
おまえは悪い女に変身する。

亭主が機嫌が悪いといって、1ミリずれる、
おまえは亭主に殺意すら覚える、ギャハハハ、悪い女だ。


うんだから、イイ女とは1ミリずれない女だ、


こういう女を冷酷な女という、ギャハハハ

おまえは冷酷になれない、
その代わり、簡単に、
悪い女だ。

ギャハハハ