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これもスイッチ?

2006年07月05日 16:06

由布岳の見える部屋だった。
二人で温泉旅館に泊まるのは初めてだったので
私はかなりはしゃいでいた。

運転に疲れたのか、彼はふとんにもぐって目をつぶっているみたい。
分厚い眼鏡に反射する光が気になって電気を消した。
まつげの濃い彼の目が好きだ。

2月の空気はさすがに冷たい。月が暗い分、星がよく見える。
備え付けの着物も丹前も心地よく、肩を閉じたり開いたりしながらその肌触りをしばらく楽しんだ。

「おいでよ」

後ろから声がしたけれど、彼は眠っているように見える。
眺めていた窓を閉め、丹前をたたみ枕元に来てみたけれど
・・・やっぱり眠ってる?
腰紐を彼の鼻先に垂れてみる。くちびるをこしょこしょ
・・・やっぱり眠ってる?
右と左の手首を合わせてちょうちょ結び
・・・あっ

彼の手が左右に開いてちょうちょ結びは簡単に解けてしまった。えすえむのつもりだったのにぃ

「手だして」

胸の前でしゅるしゅると腰紐がおどり、瞬く間に両手に絡み付いていった。

「ハイ」「これなら解けないでしょ?」

左右に上下に斜めに、手は動くけれどヒモは解けない。
彼の手が着物をはだけて、枕元にある鈍い灯を点けた。
小さい小さい胸が「だっちゅうの」状態。
固定された両手の向こうに彼の顔がある。眼鏡が反射して表情がわからない。

「「解いて」って言えば解いてあげる。」

右手が伸びてきて、両方の乳首をいっぺんに揺らした。
のけぞって倒れそうになった首を彼の左手が支えた。逃げられない。

「ほどいてください」

いつもと違う自分の声を遠くなりながら聞いていた。

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