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リリーが懸命に、日本で言うところの「大学入学願書」を作成してました


日本みたいに「出身もしくは在学中の場合は所属高等学校」なんぞの書き方ではなく

・自分を客観的に見てどういった人間であるか説明せよ

・GCSE（中学卒業試験）はどの程度であったか明確に書き、証拠書類を添付せよ

・人のため、社会のために自己はどのような活動をしているか

・現在の学習状況および家庭環境を書け

・志望する分野および専攻は何であるか。また、なぜその分野および専攻をしたいと思うのか書け

・先述の分野・専攻にどのような関心があるか書け

・将来は社会貢献や地域社会への恩返しをどうやってしていくか考えているか、および方法を書け

・GCEは何を受けたか。また、それぞれの教科で6段階評価のうち、自己判断で何段階と評価するか
その理由および根拠を明確に述べよ


などなど



・・・私だったら、書けないなぁ～


そんなリリーを横目に、アンが隣から


アン「何でそんな短い文章で終わらせるの？あなたの情熱ってそんなもんじゃないでしょ！？」

アン「ダメよ！どうしても学びたいって決めたから、今それだけ日本語が話せるようになったんでしょ？
なんで学び始めた頃のあの熱い情熱をペンに乗せて書き綴らないの？？書き直し！！」

アン「リリー！！自己評価が低過ぎるわ！！あなたは間違いなく上位10パーセントにいる！！
自信満々で回答できたんでしょ？何でBなの？Aって書きなさい！！」

アン「適度に学び、適度に遊び、適度に動くのが最良なの！！勉強10時間なんて書く必要ないわ！！
母や妹と遊んだ、ボランティアはおじいちゃんのところの団体でチャリティーに精を出した、それこそ真実でしょ！？？あなたはもっとバランスよく生きてるはずよ！！」




・・・スパルタかよ


リリー「ママはいつも謙虚でいなさいって教えてくれてるわ！！何でそれがダメなの？説明してよ！！」


アン「そんなの言わなくてもわかるでしょ！？いい？これは入学という名の戦争なの！！
きれいごとで片付けられないの！！500人の受けに対して4000人が応募してくるの！！8分の1よ？
あなたは間違いなく8分の1に入れる能力と行いをしてるの。謙虚なんて今だけはクソくらえなのよ！！
ウソを書いてまで入学したい人間は腐るほどいるのよ！！！だったらあなたは正直さをもっと大げさに書くしか対抗できる方法がないの！！！」


リリー「そんなの・・・恥ずかしいわ！」


アン「なりふり構ってられないの！！恥ずかしいのはただの錯覚！！ねえママ？？」


私「・・・う～ん・・・」


リリー「ママはどっちの味方？」


アン「言わなくたってわかるわよ」


あのですね

どっちの味方か、って話じゃないんですよ


誇張して書く、というのには賛成できない


ただし、その誇張を「本当のこと」に変えられる力を持ってるなら、誇張して書きなさい

きれいごとを言ってられないっていうのは、ものすごく事実

この国にも「著名人や権力者の推薦状」ってものが存在して

それを使って入学する人がいるのも事実

現に、あなたたちだって

アクバさん（バーレーンのお友達）の名前で、留学できたわけなんだから


ただ、自分の能力を低評価することはダメ

それは控えめとかじゃなく、ただの自己評価の欠如

「己を知らなさ過ぎる」って評価されちゃうのも、また当然


なので、あまり目立つ事や誇張することを苦手としていても

ここ一番は、胸を張って「自分が行った良いこと」を書き綴ればいいし

「自分が頑張った結果、この教科でA判定が出るはずだ！」って自己採点を書けばよろしい



あんまり難しく考えるなよ


落ちたとしても、死ぬわけじゃないぜ？

諦めなければ、次回はあるぜ？



リリー「・・・わかった、2人ともありがとう」


そう言って、どんどんペンを進めるリリーの書いた自己評価の結果は・・・



各教科・・・どれもこれもA判定（理由・・・日本語においては、ネイティブからの指導が元なので特に自信がある）
※各教科で理由を書いてます、これだけ取り上げて書いただけです、誤解なさらないよう



自分を評価すると・・・人を気遣う事に優れ、絶えず人を慈しみ、チャリティーでは率先して荷物を運搬したりなどの重労働を辞さない性格である







おお～～～～



いいね、いいねぇ～～～




そうそう、時としてしっかり自分というものを表示しることは大切な事


何せ、判断する人はリリーのことを知らない人なんだからね


これで、少しはあなたのことをわかってくれる内容になってる




あとは天命を待つばかり