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創作推理ミステリィ☆「・・もう気がついているよ」 ①

2012年10月26日 00:28

ちょいと犯人あて推理小説を書きまする。
正解率1%!(というとひぐらしのなく頃に風ですが)より高いと思います。
ではよろぴく。

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「JUN - もう気がついている」

昭和63年12月
僕、榛名純一・江見利夫・真波智弘・綾野明・夏樹保は高3のA組仲良し五人組だ。
担任の阿古先生は「君達5人組はホントに仲がいいな。三人なら三馬鹿大将と言ってやるけど、
五人だからA組村の五人組だ^^」とよく言っていた。


お調子者の夏樹保が「阿古先生、どうせならゴレンジャーと言ってくださいよ^^」というと、
阿古先生は「なんでそんなカッコイイものにするんだよ(^O^)」と笑っていた。
こんな風に先生とも親しいすごく楽しい学校生活だったが、ある日その平和は壊された。


冬休みに入って一週間後、僕は(みんなでアイススケートにでも行くか)と四人に電話をしたが、
繋がったのは江見利夫だけ。江見利夫には「じゃ、駅に集合ね」と約束し、次の真波智弘の家では家族に「昨日から、テニス教室の仲間と旅行に行ってます」、綾野明の家では家族に「今朝から友達とディズニーランドに行っている」ということで不在と言われた。
そして夏樹保の家は誰も電話にでなかった。


夜、家に帰ってきたら母から「夏樹保君のお母様から電話があって、2日前に息子が暴漢に襲われ鈍器でメッタ打されて入院中だ」と電話があったことを告げられた。慌てて江見利夫に電話すると、彼も親から夏樹保のお母様から知らせがあった旨を聞かされた。
僕と江見利夫はとにかく病院に行ってみよう、面会時間には間に合うはずと話し合って待ち合わせして病院に行った。


受付で聞いた病室に入るとお袋さんがドア近くで迎えてくれた。
お袋さんは沈んだ顔で、夏樹保はもう動く事もほとんどできず言葉も話せない、うなずいたり首を横に振ったりがやっとで車椅子に乗っている、ドクターからはもうダメかもと言われていると告げてくれた。それに気になる事も。

夏樹保は虫の息で病院に運ばれたが、駆けつけたお袋さんに「母さん、あいつだ、俺に親しげなフリして・・・」と言っていて、でも治療室から出てきたときには、もう話せない、ほとんど動けないのような状態だったそうである。

窓際のほうに車椅子に乗った夏樹保がいた。
これがあの快活な保か?と思うほど生気のない青い無表情の顔。
僕達を見ると無表情のまま涙を一筋流した。


僕は泣きそうになったけど我慢して笑顔で話しかけた。
「保、助かってよかった。君の状態は一時的なもので回復するし、犯人はきっと見つかるよ」。
江見利夫も「うん、そうだよ。心配ないよ」と無理して作った笑顔を浮かべていた。
やっぱり泣きそうなんだ。
夏樹保はゆっくりとうなずいた。


江見利夫は夏樹保に話しかけた。
「保、犯人は知ってるヤツなんだろ。声が出ないし、鉛筆も持てない、くわえられないならキーボードで押してくれないか?」と常時ノートパソコンを持ち歩いている江見利夫はバッグからノートパソを取り出してスイッチを入れた。
夏樹保は非常に遅い動きだったが何とか三文字だけキーを押せた。



J U N

(ウラに続く)

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