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【魔法少女っ】63-5、嵐の前のお天気。

2012年03月08日 20:34

そんなわけで今日も演劇部解散。
「さぁ!いつでもかかってこいなんだよっ!」
天空に向かって、小春は叫んだ。
「やなこった」
という幻聴がした。

その裏付け通り、敵は攻めて来なかったのである。


「……ん」
夜、月山邸。
予感めいたものか、過去の回想めいたものかを感じた有希は、窓から空を眺めた。
春が近づいてるとは到底思えない寒さだ。
正直、彼岸過ぎまで、天候の油断はできない。

「……焦んなよ」
誰にも聞こえないとわかってて、有希は呟いた。


高瀬邸。
「予定表!」
その焦っている小春は一冊のノートに予定表をまとめあげた。
卒業式までのカウントダウンするように、びっしりとスケジュールしてある。
「恋も勉強も部活魔法少女も、全部両立させるんだよっ」
とはいえ、小春は「恋を」まだしてないが、強いて言うならこの多忙に対するランナーズハイがあるのだろう。



悪の根城、ネオバビルの搭。
ダム研究室
「よし、完成した」
何かを造り上げた達成感を味わうサダム
恐らくは、対魔法騎士用の何かであろう。
スターリンが決めた、最終決戦日には間に合ったことになる。
「どのみち、これで終わりだ」
完成した何かをカードに封じるサダム

「よき闘いにしようぞ」


チャウシェシュクの自室。
「我が娘、エカテリーナよ」
王女時代のレイチェル写真に語りかけるチャウシェシュク。
「泣いても笑っても、これが最後の闘いじゃあ。今こそ儂が正しいか、お前が正しいか、結論を示そうぞ」
いや。
チャウシェシュクは自分が間違っていることを既にわかっていた。
わかっていて、踏ん切りが着かなかったのだ。だからこそ、全力での決着を願うのだ。
「三年前は打ちたおせし魔法騎士よっ。今度こそは儂を破ってみせよ!なのじゃあ!」


続く!

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