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あの人は今

2006年05月07日 22:44

かつて、エンドウさんは肉屋だった。
今も昔も本業というべきは学生ですが、4年近く精肉店でアルバイトをしていた経験はなかなか大きいものです。けれど、すでに退職しているのでもう肉屋ではありません。
今は書店のしがない下っ端アルバイトです。
肉屋というのは一風変わったアルバイト先であると思いますが、それに比べれば本屋は凡庸な職場であるような感があります。
実際に、仕事内容の七割ぐらいはレジ打ちなので特別な技術も知識も要りません。レジの操作ができて、簡単な計算ができればとりあえずは事足りますからね。
後の仕事と言えば、売れ残ったり過剰発注してしまった本を出版社ないし販売取次会社に返品することと、商品予約や取り寄せの受付・入荷連絡、陳列の整理整頓ぐらいでしょうか。また、販売促進のためのポップを作成することもあるようです。
どちらかと言うと商品製造に力を注いでおり、内容や陳列に独自のこだわりを持って臨んでいた肉屋とはえらい違いです。

本屋でのアルバイトはひとつの憧れでした。
高校時代は「あえてすることではない」という両親の見解から、年末年始郵便局での配達業務ぐらいしかアルバイトをしませんでした。僕自身も働くよりも部活や友人との遊びが楽しかった時期だったので、お小遣い稼ぎをしたいとはあまり思いませんでした。
しかし、大学に進学してから状況は一変します。月々1500円という微々たるものでしたが、親からお小遣いがもらえなくなったのです。
当時は「せめてバイトが決まるまでは金くれよ!」と憤慨したものですが、大学生にもなったんだから自分の遊ぶ金ぐらい自分で何とかしろ・・・というような意図だったのだと思います。交通費と食費は親が責任として出してくれましたから。
アルバイトをする必要性に駆られたエンドウさんは一番に本屋の求人を当たりました。本が好きだった少年としてはそれらを扱う場所に一種の憧れがあったのです。
しかしまあ、諸事情から不採用となり、いくつかの求人広告にすがりつきましたがいずれも縁がありませんでした。その後、すでにバイトをしていた友人からの誘いを受けて肉屋に長らく腰を据えることになったのでした。
そして肉屋を後にしたとき、かつて断念した憧れが姿を現したのです。
紆余曲折はありましたが、「勉強を優先させたいので少ない日数での採用希望している」という条件を飲んでくれた現在の本屋に至るわけです。

しかし憧れの本屋は想像していたより楽しくありませんでした。
肉屋でもレジ打ちはやっていました。しかし決して仕事の幹となることはなかったので、それが自分にとっていかにつまらない作業であるかを知らずにやってきたからです。
エンドウさんがアルバイトをしている本屋では仕事に入る前に連絡・報告の集まりがあり、そこで「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」「申し訳ありません」などの接客用語を復唱します。毎度毎度かったるいと思いながら倣っていますが、これは接客のフォーマットが出来上がっているに他なりません。
もちろん接客マニュアルが絶対というわけではありません。しかしそれに沿うのが模範的であり、良くも悪くも完成されたスタイルなのです。
工夫が入り込む隙が殆どなく、これは実につまらない。

そんな中で今のところ救いとなっているのは雑誌整理と呼ばれる仕事です。
いくらキレイに陳列しようとも客が手にとって見る以上は崩れるのは必至です。それはコミック文芸書などの分類を問わず全体に当てはまることなのですが、特に雑誌コーナーの乱れ具合が酷いので、整理の前に雑誌の名が冠されているのです。
一番売れるのはコミックであれども、立ち読みが多いのは雑誌。読み終わったものを元に戻してくれる丁寧な人がいる一方で、乱雑に放っていく人もいるわけです。
彼らの尻拭いをするというわけですね。乱れた平積みを整えるのは基本中の基本です。しかし、それよりも必要なのは本をあるべき場所に整えるという整頓です。
おもちゃの類が好きという私情からホビーコーナーは気合を入れて取り組んでいるのですが、一口にホビーと言っても模型誌アニメ誌が混在しています。これらは大体の配置こそ決まっていても明確な仕切りがなされていないので、時として混交します。
まあ、客が適当に突っ込んでいかなければそんなことは起こらないのですけど。

雑誌整理をしていると、次第にどのコーナーが読み散らかされているのかということがわかるようになります。
客として利用していたときは気づきもしませんでしたが、ファッション誌の荒れ具合は性別を問わず目に余ります。本棚の本が平積みの上に平然と読み捨ててあったり、その逆に平積みの本が無造作に突っ込まれていたり。そんなのが寄せ集まって、ファッション誌のコーナーはぐちゃぐちゃですよ。
いくら外見をキレイに取り繕おうとしても、内面の汚さが雑誌の読み方に表れているのがありありとわかるぜ!
単なる地域性なのかもしれません。しかし雑誌整理をしながら、ファッション誌を立ち読みする人の様子を見ながら、そんなことを思ったのはあながち間違いではないでしょう。
まあ、読むだけ読んで放置していくお洒落さんを尻目に「このくそが、禿げろ!」と思いながら整頓をするのも、一興でしょう。

退屈なレジ打ちが仕事の大半を占める中で、雑誌整理は人の一面を垣間見ることができるのでおもしろさがあります。本屋もなかなかどうして侮れません。
アルバイトを続けるうちに、また新たな発見があるかもしれませんね。

このデジログへのコメント

  • けい 2006年05月08日 00:41

    私は4年以上本屋でバイトしていますが、正社員になるつもりですよ。私にとっては天職なんでしょうね~。

  • めぐ 2006年05月08日 18:28

    人の内面は関わる全ての仕事は大変ですが、お肉屋さんのようにやりがいを感じられるといいですねヽ(*^▽^*)

  • えり 2006年05月08日 23:25

    きっと本屋さんの仕事にササヤカナ楽しみが見付かると思うよ。えりは配達が天職だと感じる。

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