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ボクはキミの手を、見つめつづける

2008年10月15日 22:54

ボクはキミの手を、見つめつづける

ボクの要請にしたがって、
パソコンの中にある、文字列を探すために
軽やかにキーボードを踊る指を
キミの傍らに立つボクは、
見下ろすような格好で
じっとみつめている

そして、そこから目を離すことなく、

ぴあのをやっていた

と、誰に言うともなく、言葉を並べてみる。
すると、そのまま数文字分の、キーをたたき終えたキミは
ぴた、と、その指を止め、

唐突な、
場違いな、
そしてどことなく、
足元を見るに聡いばかりの
占いの怪しさに、
気味の悪さを抑えきれないかのように
おもむろに、振り向いて、

どうして、どうしてなんですか?

それはでも、
「なぜわかるのか?」
を問うているのではなくて、

どうしてこうも、
稲の穂先のような
柔らかい鋭さが、くすぐったいのか、
あるいは、そんなモッタイぶった、断言の先に、
いったい何をあばこうとしているのか?

そんなやり場のない、猜疑心や自分への苛立ちを
言葉にしているようだった。

けれどもボクは、そこで言葉をさえぎって
キミの不安を、怒気を、いささかも緩和しようとはせず、
キミの目線をおいてきぼりにして、
モニターの中に連ねられた
キミの文字列と、
そこから導かれる、
検索の結果に、ただ黙然と、目線を向ける

そんなこと、知らないし、知ったことぢゃ無い。
だって、言えないよ、そんなこと。
もったいなくて。

ただ、確かなのは、
そしてただひとつ、
教えてあげてもいいのは、
キミの指は、手は、
しっかりと働く人の強さを
薄い皮膚の裏に浮く、
あるいはさっきまで、細やかに間断なく、
動き続けて来た、静脈に支えられ
浮かび上がらせている、
ということ。

そしてボクは、
そんな指に、底知れず弱く、
そしてとても、惹かれてしまう、ということだ。

なぜだか、それも、はっきりはしているけれど。

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