遺伝

中学生の時、母と部屋を共用していた。

箪笥の引き出しを
上の段は母、下の段は私、というように割り当てていた。

ある日、リビングでゲーム機かビデオデッキが調子悪くて配線を確認するため、テレビの後ろに回り込んだ。
そこには本が落ちていた。
たぶん隠されていた。
何だろうと開いてみるとハードなSMの本だった。
緊縛や蝋燭、スカトロの写真が載っていた。
初潮を迎えたばかりの私には刺激が強すぎた。
というか理解できなかった。
汚いと感じて吐き気を催した。
兄２人か父が隠したのだろうか。
気になったけど、誰にも聞けなかった。
因みに、兄達の部屋に忍び込んで、枕の下のエロ本を発見したこともあり、それは秘密にしていたし、拝借してオナニーのネタにしたこともあった。

それから後、洗濯物を畳んで各部屋の箪笥に収めていたら、母の引き出しに見慣れない下着があり、気になって引っ張り出すと、当時は珍しいＴバックだった。
母がそれを着用してる姿は見たことがない。
夜に父と営みの際に着用していたのかも知れないが、気持ち悪かった。
母は私が帰ったらすぐ電話を切ることが何度かあった。
当時は携帯電話がなかったので固定電話。
どこにかけてたのだろうと思って、母が離れた隙にリダイヤルボタンを押した。
すぐに繋がり、男性が出た。
相手はいきなり「こんばんは」と言うので
「どこに繋がってますか？」と聞いたらテレクラだと言う…。
当時母は42歳ぐらいだったと思う。
私は40過ぎたオバサンは、もうセックスなどしないものだと思っていた。
当時は処女だったし世間を知らなかった。
母は見知らぬ男と出会い、性欲を満たしていたのだと合点がいった。
しかし40過ぎたオバサンを抱く男も男だよな気持ち悪い、と思っていた。

今、私は同じようなことをしている。
私から見れば当時の母は汚いオバサンだった。
出会い系サイトで知り合った男性にクンニしてもらう私は、自分ではこの歳にしちゃ周りと比べて若くてキレイだと思ってる。
でも、若い人から見ればやっぱりそれなりに汚いオバサンなのかなと思うこともある。

何が言いたいのか分からなくなってきた。
血は譲れないってことかな。

今日はまさおさんと初ホテルデート。
クンニに自信があるみたいだから楽しみ。
早く仕事終わらないかな。