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振り返って~その1

2022年04月05日 13:10

振り返って~その1

多少、我が家も周りも落ち着きましたので



前にお約束してました、「ウクライナの人々脱出」の詳細をお聞かせしたいと思います



ま、色々ありましたが



無事、生きてるのでオールオッケーと考えてます








・事の始まりは、2月24日の夜。電話で必死に何かを確認するおじいちゃんを発見。
何があったか確認するも、「何でもないよ」と全てを隠す


・翌25日、おじいちゃんが朝から方々へ電話をかけ、何かを訴えている。
話しかけたいが、珍しく執務室に閉じこもり鍵をかけ、ノックしても「お仕事しているんだ。後で話そう」と執りあってくれない


・26日、土曜はいつも娘たちと遊んでくれるのに、相変わらず執務室で何かをしている。
私の呼びかけにも、昨日と同様の対応


・27日、さすがに心配が募ったため、スチュワードに申しつけ「執務室を開けなさい!」と、イチゴ号令。
(執務室に入っていい人間は限定されていて、鍵はおじいちゃん以外にスチュワードしか持っていない)
ものすごく披露したおじいちゃんが、電話を片手に必死に相手に訴えかけてる


当日深夜 ~ 「悩み事があるのなら、何でも話して?」とおじいちゃんに尋ねる。
「実は・・・」と、かつて共に働いた3人の仲間がウクライナにおり、その仲間が今まさにロシアから侵攻を受け、荷物をまとめて逃げようとしていることを聞かされる。


28日、飛行機が確保できたことを聞かされる。同時に、「私が彼らを助けてくる!」と、おじいちゃんがウクライナの隣国ポーランド経由でかつての仲間を確保することを決意。
全員で反対するも意志は固く、聞き入れない。


3月1日、昨日同様おじいちゃんの説得を試みる。仲間やその家族がものすごく心配で、居ても立ってもいられない心境を話してくれる。
ただ、万が一(戦火に巻き込まれる、誘拐される等)があった場合、この家(おじいちゃんが関わる全ての事業等)が崩壊することを考えてほしいと説得する。
(※おじいちゃんが何かに巻き込まれてしまって、結果として全ての事業などが倒産した場合、とんでもない数の人に影響が出る※※仕事等)

1日深夜 ~ 娘たちが寝静まった頃、再度おじいちゃんの部屋を訪れる。
考えに考えた結果、おじいちゃんよりも私の方が年齢が若いことや行動力で現状を突破した方がいいと訴える。
おじいちゃんと4,5時間ほど押し問答。
最終的に、「女子どもを危険な目に合わせたくない」というおじいちゃんと
「女のほうが緊急時はどうにでもなる」ことを訴えたイチゴの間で揉めに揉め
イチゴが行くことで渋々合意
(※万が一イチゴに何かあった場合、全ての子どもが成人するまで無条件で面倒を見てほしいことを約束)


2日早朝、娘たちが寝ている間に自宅を出発。荷物は最小限、万が一を考え装飾品をたっぷり身につけ離陸
(お金がダメになっても、貴金属などは現地で物々交換に使えるはず、という考え)


同日昼前、ポーランドのフレデリックショパン空港に到着。事前打合せの通り、プシェミシルという街に向かうためレンタカーを借りる
鉄道はストップしてしまう可能性があるため、自走できることがベストという考えから)


同日夕方、プシェミシルに到着(日本のように看板があちこちあるわけではない)現在地もよくわからず、スマホのナビだけが頼り
事前におじいちゃんが手配していた住宅管理会社に赴き、何とかおうちの借り上げ手続きを済ませる
手続き後、スーパーで食料品を買いガソリン満タンに(何があってもいいように)


同日夜、おじいちゃんから教えられてた電話番号に何度もかけるも、繋がらず(おじいちゃんの仲間の携帯番号)
途方に暮れていたが、諦めず5分おきに電話。やっと繋がる
合流後借り上げた家に3つの家族をそれぞれ案内し、イチゴも就寝


3日早朝、3家族の家をそれぞれ回る。健康状態、ストレス等を考えこの日はそのまま安全圏(家の中)に滞在することを進言する。
イチゴ地方庁舎(日本で言う市役所的なもの)で、現在使用中の家を除いた46件の物件の無償貸与する手続きを行う。
ポーランド語が全くわからないので、二女アンに電話して文章を送ってもらって(同時通訳も頼んで)解決)
駅を通るので、一旦駅に行ってみる(何かしらの情報が入るかもしれないと思い)
(※鉄道で避難する人々が非常に多く、列車に乗るにもものすごく待たなければならない状態)
小さな子が多く、車にお菓子ぬいぐるみを大量に積んでいたので、解放(買い占めではない)
子どもたちも大人も、お菓子を手に取っていく。
その中の1人が、オドオドしながら私に近づき話しかけてくる。
少女「あなたはポーランド人ですか?」※英語
イチゴ「いいえ、私は日本人です」
少女「あなたはロシア人を差別しますか?」
イチゴ「いいえ、私はロシア人を差別しません」

ここで少女、泣き崩れる。
車に連れて行き、落ち着かせ、話を聞く


ここからは少女との話になります


イチゴ「あなたはどこから来たの?」

少女ウクライナのキーブ(首都キエフのこと)。私は大学生なの」

イチゴ「あなたはウクライナ人?」

少女「ううん、私はロシア人」

イチゴウクライナの大学で学んでるの?」

少女「そう。9月モスクヴァ(モスクワのこと)からやってきたの」

イチゴロシアに帰らないの?」

少女「帰ろうと思ったの。でも、ロシア方面に逃げると殺されたりレイプされるって聞いたから、反対の方向に逃げてきたの」

イチゴ「あなたがロシア人だと証明できる何かを持ってる?」

少女パスポート銀行のカードがあるわ。これは私の所有なの」

イチゴ「それを見せれば、あなたがロシア人だと彼らは理解してくれるでしょ?」

少女「ううん、それが理由ではないの」

イチゴ「?」

少女「ねえ、あなたはこの攻撃は何から始まったか知ってる?」
(※なぜこのような戦火溢れる状態になったのか、誰が始めたのか、という意味)

イチゴロシア大統領が侵攻したからでしょ」

少女「私もそう理解してる。だからママに連絡したの。そしたらママは”そんなニュースは放送されていない、ママにウソをつかないで”って言ったの」

イチゴ「何度も説明したの?」

少女「何度もしたわ!でも、ママは信じてくれなかった」

イチゴ「あなたのパパは?パパに同じ話をしたの?」

少女「ううん、してない。ママパパと電話を替わってくれなかった。ママは私がパパと仲良くすることが気に入らないの」

(複雑な家庭環境なのか、と思案中)

イチゴ「それで、今後あなたはどうするの?ポーランドで暮らそうと思ってるの?」

少女「わからない。でも、私が話せるのはロシア語ウクライナ語と英語だけなの」

イチゴウクライナ語は学んだの?」

少女「母と暮らしていたくなかったから、隣の国の言葉を勉強していたの。いつか母のところからいなくなれるように」

イチゴ「そう。あなたはどうやってここまでやって来たの?」

少女「木曜に、いつものように学校へ行ったの。いつもと同じだった。でも、夕方になって周りが騒ぎ始めたの。”ロシアが攻めてきた”って」

イチゴ「(話を)続けて」

少女「その日は、そのまま帰ったわ。私の部屋(日本で言うアパート)の前の道には、戦車がやってきて
すぐに道路が封鎖された」


少女「次の朝、窓から外を覗いたの。すごく静かな朝、いつもは人が行き交う音がするの。でも、とても静かだった。
そして、砲撃音が遠くから聞こえ始めたの」

少女「怖くて、荷物をまとめて、すぐに部屋を出たの。みんなは駅に向かってた。電車が止まる前に脱出しよう、みんなそう言ってたわ」

少女「駅で、とにかく西へ逃げろとみんな言ってた。私も周りの人たちと同じ列車に乗って、ずっと乗って、ここまで来たの」

イチゴ「そう、話してくれてありがとう」

少女「・・・」

イチゴ「これから、あなたはどうするか決められる?」

少女「・・・わからない。今は生きてるだけで嬉しいの」

イチゴ「生きてるって実感したら、次はお腹が減るよ。さあ、どうする?」

少女「・・・あなたは、ポーランドに住んでいるの?」

イチゴ「いいえ、私はブリテンロンドンに住んでいるわ」

少女「・・・どうしてあなたはここに来たの?旅行?」

イチゴ「私の家族の大切なお友達が、あなたと同じようにロシアに攻撃されてるの。彼らを連れてロンドンに行くために
私はここに来たの」

少女「・・・」

イチゴ「生きたいのなら、あなたはどうしたいか言いなさい!!!」

少女「!!(私の大声にかなり驚いた状態)」

・・・しばしの沈黙

少女「私を・・・助けて」

イチゴ「それでいいの。さあ、まずは食事をしよう」

イチゴ「あなたの荷物は?」

少女「このバッグだけ。あとは全部ここ(お腹に手を当てて)にあるわ」

イチゴ「簡単に大切な物の保管場所を教えちゃダメ!あなたはまだ私が良い人か悪い人か見定めてないでしょ?」

少女「ごめんなさい」

イチゴ「謝るんじゃないの。全てに警戒するの」

少女「わかった、ありがとう」

イチゴ「よろしい!」

イチゴ「とりあえず、私の過ごしてるおうちに行こう」

少女「うん」

イチゴ「私はイチゴ。あなたの名前を聞いてもいい?」

少女「私はマリアマリヤ)。イチゴ、よろしく」

イチゴ「こちらこそ」



と、ここまでがマリアとの出会い&合流までの流れとなります

まだ、話は続きます

このウラログへのコメント

  • bluesky 2022年04月05日 13:39

    現地での緊迫感が伝わりますね。

  • 隆文 2022年04月05日 14:10

    電撃侵攻でしたからね……
    お祖父様も気が気ではなかったでしょう…
    そしてマリヤさんに限らず一般のロシア人は
    巻き込まれてしまった……。
    歴史は非情、と言っていいのかなあ……

  • LEON 2022年04月05日 14:18

    凄く生々しい話!これが実話なんだね!
    まるで映画を観てるみたい!
    それにしてもイチゴちゃんらしい賢く鋭い会話だなぁ!ロシアに流れてるプロパガンダは恐ろしいね!昔の日本の大本営発表も同じだな!その後は?

  • waoo 2022年04月05日 15:56

    貴女の行動力・正義感・包容力には感動すら覚えます。
    〝お祖父さま”ご友人のセレブの方々、”娘さん達”に愛される所以でしょう。
    淑やかさ・優しさに”女性美”+度胸備えた”Lady”に改めて惹かれました

  • dell8200 2022年04月05日 16:15

    漢らしいわぁ。

    惚れそう。

    言葉通じないとこには行けない人なので。

  • かたち 2022年04月05日 17:27

    小説より奇なりたい言いますが、スゴイ冒険談。続報楽しみにしたいます。とりあえず、我らが女神さまが安全でよかった。

  • ドS親父 2022年04月05日 17:33

    イチゴさんの生々しい話

    頭の回転が凄く速く、実行力、気転力

    羨ましい程の行動力、包容力

    敬服に値します。

    兎に角十分気を付けて任務を果たし、英国に戻って下さい。

  • 幾三 2022年04月06日 01:01

    マリアと会えたのは運命の様な気がします

    おじいさんのお仲間と会えたのは
    人脈と貴女の強さ、勇気、優しさが導いたものでしょうね

    何時もながら貴女の人間力には敬服します

  • BSレオン 2022年04月06日 07:52

    緊縛した状況が頭に浮かびます。

    それにしてもイチゴさんの行動力には感服し頭が下がります。
    無事にロンドンに帰宅でき本当によかったですね!

  • 佐々木健介 2022年04月06日 16:37

    まるで映画のワンシーンですね。
    今世界で一番危険な所に飛び込んで任務を果たして帰って来たんですね。
    尊敬します。
    続きを楽しみにしています。

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