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15th Route 246 Part 8

2014年06月01日 16:51

15th Route 246 Part 8

「いや。いや。いや。」
妖しい行為にそなえて
塗りたくったルージュ
鏡の中でうめきをあげるたびに蠢く。

その動きと同調して
これもルージュで赤く縁取られた性器
ひくつきを繰り返す。
ぬきとったペニスを追いかけて
突き出した尻をくねらす足元には
絞れば愛液の汁をぼたりと垂らすほどに
濡れそぼったパンティが脱ぎ捨てられている。
乱れ、片目を隠す髪。
焦点を結ばない瞳。
硬くとがった乳首から
見事なカーブが始まる乳房
かまわず垂れ流れるよだれ。
明るいライトのもとで
なお男を求め狂って
のたうちまわる白い裸体
圧倒的な質感をもって
洗面所の大きな鏡からはみ出している。
ボウルをまたぎ
わめきながらじゃあじゃあと放尿して
極度のアクメを迎えてなお
背後からズンズンと突かれ
自らの淫れる姿にさらにたかまってなお
もっと、もっとと求めながらなお
拒否の言葉を訴える人妻痴態

それをもう少し見ていたくて
女の右手をとって背後に回させ
いきりたったペニスをしごかせる。
同時にこちらの左手の親指をアヌスに軽く入れ
中指を濡れた性器挿入して
二本の指をぎゅっと近づける。
こちらの右手は
奥に入り込んでいく左手中指のすぐうえ
硬くなったクリトリスをはじく。
あまった女の左手
自然に乳房をつかみもみあげる。

四本の手の動きが自然に同調
鏡の中の女体がくねりの度合いを増すころ
女の無防備の肩を強めに噛んで、吸った。
「跡が、跡が残っちゃう。」
「やらしい花びら、ついちゃうよおお。」
「やだあああ。」
「あああ。いい。いい。」
濡れた性器の中で
左手の二本の指先同士がふれあう。
はじくクリトリスの反発が強くなる。
右手の動きも、
左手ストローク
強く
大きく
した。
「またなの。またなの。」
「またきちゃうの。」
お尻もかんじるよおお。」
「ひゃあああああ。」
「また垂れちゃうよおお。」
フラダンスのようにつきだした腰をゆすり
それでも、狂喜の自画像をしっかりと見ようと
焦点が曖昧なのになお
瞳をかっと見開きながら
床の上にぼたぼたと、ほとばしらせる。

「い・イクの。またイクの。」
「ね。ね。ね。ね。」
わめきながらくるりと身体を返すと
全身をなかば痙攣させながら
こちらにしがみつき
唇を求めてきた。
鏡の中に映りこむ
達しながらの壮絶なキスシーンを横目で見つつ
脱力してかろうじて立っているだけの女を
浴室に連れ込んだ。

大きめの浴槽。
痴態を映す鏡。
風俗によく置かれる性器
悪戯できる椅子。
そしてマットとローション
このてのホテルでは当然のように
室内のあらゆる場所での性行為
想定しているから、
明るい浴室なのになぜか淫靡雰囲気が漂う。
壁面のタイル
浴槽の湯が
滑り止めがしつらえられた足元の床が

愛液
精液
唾液
そして時にはこぼれ出る尿を受けとめ
その量に比例して卑猥な度合いを
深めていった空間だ。

だが、激しすぎた前戯
男も女も休憩が必要だった。
妖しい組曲の合間のわずかな休止記号。
湯を張りながら
ゆるゆるとシャワーを流して掛け合いながら
マットを敷き
バスタブに寄りかかるようにしながら座って
息を整え、次の行為に向けての充電。
この間を狙って
人妻にさっきの
小さな謎を問いかけてみた。
どうして入り口のドアのところで
あんなに乱れたのか?

答えそのものがまるでアダルトビデオだった。
妄想真実かはいまだに不明。
おそらく妄想かもしれない。
だが、一半の責任は
こちらにもあるのだと主張する…

(続く)

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