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趣味は読書、贅沢感覚?

2014年05月23日 07:39

文庫本は、絶版したり、復刊したり、他社で再刊されたりと、案外変動している。人気作品や古典、名作などは、同じ作品が数社から出ている。
最近までずっと、同じ内容の本を二冊以上買うというのは、僕の中には無かった。しかし先日、書店漱石の「坊ちゃん」を買おうと思い、角川文庫では、池内紀新潮文庫では、江藤淳がそれぞれ解説を書いており、どちらも魅力的なので迷った。その時は別の本を買ったが、本編は同じでも、重複して買っても良いのではないかと思った。
僕が個人的に、文庫に感じている魅力の一つは、単行本よりも安くて、しかも解説が付いていることだ。
漱石、芥川、太宰などは各文庫で重複して、作品が出されている。ドストエフスキートルストイシェークスピアヘッセなどもそうだ。
現代作家でも、丁寧に探せば、何人も見つかるだろう。
僕の興味のある限りでは、買ってみたいのは、松本清張「点と線」漱石坊ちゃん」くらいだが、これから増えるだろう。
同じ内容の本を、何種類か持つのは、無駄ではなく、贅沢だと思う。
漫画コレクターの中には、読書用と保管用に、二冊買う人がいるらしいが、僕はコレクターではないので、同じ本を二冊買うことはないだろう。
もう一つ、少し前に、オマケ付きのお菓子などを段ボール買いするのを、「大人買い」と言っていたが、休日に大きな書店に行って、刊行点数が二十冊に満たないくらいの作家なら、全作買い切ってしまいたいと、思うようになった。いわば僕の、大人買いである。まだ実行していないが、せいぜい文庫本なので、二万円もかからない。
僕の生活感覚では、このくらいが贅沢なのである。
ただ、持って帰るのが、大変そうだが。

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