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ネットの印象的な話、3つ

2013年12月19日 09:38

[元嫁が死んだ]
夫婦で買い物に行く途中、トラックに潰されたそうだ
俺にも連絡が来て慌てて家に行くと、子供達が飛びついてきた
いつも俺の前でクールだった子供二人が、あんなに取り乱すのは初めてだった
葬儀後、話は当然子供二人の面倒を誰が見るかという話になったが、元嫁も間男も親はホームに入っていてとてもではないが面倒はみれない
親戚も引き取りたくない、と言った。二人のうち一人なら、という人もいたが、兄弟を引き離すのはかわいそうにも思えた
子供二人は自分たちがこれからどうなるか幼いなりに考えたらしく、俺に言った「お父さんのところにいきたい」と
正直、困った。俺はもう今嫁と家庭はあるし、赤ん坊も産まれたばかりだ。
だいたい嫁がいい顔をするわけがない。
だが、子供はかわいい。
泣いて一緒に住まわせてくれ、わがままはいわないから、部屋を貸してくれるだけでいいから、義務教育が終わったらすぐ出て行くから、という子供達を見捨てたくなかった
元嫁のところから戻ってきた俺を、今嫁は心配そうに出迎えた
元嫁の浮気離婚したことも、子供が二人いたことも今嫁は知っている
事故の詳細などを話すと、今嫁はやはり、「あなたの子供二人はどうなるの」と聞いてきた
観念して話した。今嫁との生活が大事だった。
子供を引き取るなら離婚だと言われれば、子供には悪いが、今嫁と今の子供をとろうと思うくらいには
だが、今嫁はあっさり「いいよー」といった。こともなげに。
「まだこの子も赤ん坊だからよくわかんないだろうし、逆に今引き取った方がいいよ」と言ってきた
俺は驚いて、本当にいいのか、いきなり中学生が二人も増えるんだぞ、おまえの血は入ってないんだ愛せるのか、大丈夫か、無理をしてないかといった
だが嫁は「あなたの子供でしょ?なら私の子供だよ。あっちが私みたいなお母さんでいいならだけど(笑)」と言ってくれた
ものすごく心配だったが、俺は一番望んでいた形だった
そして、子供達を引き取った。
子供二人は最初おびえたり、卑屈になったり反抗期を迎えたりして今嫁に相当心配もかけたが、本当に今嫁は分け隔てなく育てた。
影で暴言を吐いたりすることも愚痴を言うこともなかった。
子供二人が大学に行く時、嫁はお祝い会の後、俺に言った。
「わたしね、子供三人とも大好きよ。上二人は私の血が繋がってないから、正直愛せなかったらどうしよう、って不安だった。でももう、血のつながりなんて忘れるくらい、二人ともかわいい。子供がたくさん増えて、よかった」
本当にいい嫁を貰ったと、俺はそのとき泣いた。
こんな嫁ほかにいない。
嫁に先立たれたら俺も死ぬかもしれない(笑)
嫁最高だ!


[赤ちゃんがお腹に入ります!クルクルーポーン!]
夕食の支度をしていた私に駆け寄り、5歳の娘が突然私のお腹を指さし、そんなことを言った。
前後に何の脈略もなく発せられた呪文に、私はポカーン・・・。
そんな母親を尻目に、何の説明をすることもなく台所から出て行った娘。
この時の光景を私は一生忘れられない。
当時、私は不妊治療を受けていた。毎月、病院での検査数値に期待してはがっかりし、いつになれば娘に妹・弟を生んでやれるのかと、焦って心をすり減らしていた。
頭痛めまい等薬の副作用に苦しみ、進んでいるのか後退しているのかさえ分からないまま、出口の見えない真っ暗なトンネルを歩いているかのようだった。
検査結果を聞いた日は、イライラしたり涙がこぼれることもあった。
そんな頃、突然投げかけられた娘からの呪文
娘には治療のことは言っていなかった。
だけど、「赤ちゃんが生まれたら嬉しいやろうね」と話し、時折心を乱してしまう母親を、娘はそばでずっと見ていたのだろう。
幼い娘のおまじないに、温かい気持ちが生まれたと、同時に、ハッとした。
娘をお姉ちゃんにしてやりたい、もっと賑やかな家庭にしたいと思って始めた治療のはずなのに、今、どうだ。
私は検査に振り回され、毎日暗い表情をし、娘にも優しくしていない。
そんな母親を笑わせたかったのだろう。
娘を気遣わせてしまった自分の弱さに、恥ずかしくなった。
赤ちゃんもほしい。家族も増やしたい。
だけど、今の娘を、家庭を、自分を、大事にしなきゃ!
そう気づいた時、私の心は嘘のように軽くなった。
娘の優しい気持ちに気づいて、今ある幸せの大切さに気付いた。
すっかり忘れていた笑顔が自然に生まれた。
そんな私が数日後病院へ行くと、先生から信じられない言葉を頂いた。
妊娠ですよ。赤ちゃんのお部屋がエコーで見えます」
そして、娘の呪文がかけられた日が、まさに着床の時期だったことを知った。
娘は何か感じ取っていたのだろうか。
何を思って、呪文を口にしたのだろう。
数か月して娘に尋ねたが、そんなことを言ったことすら覚えていなかった。
真相は謎のまま。だけど私は、家族にとって本当に大切なことを知った気がする。
そして今、我が家には「クルクルーポーン!」の赤ちゃんが無事うまれ、もっともっと賑やかになった。


[サーカス売り場で]
私がまだ十代のころのことです。
サーカスの入場券を買うために、父と私は長い列に並んで順番を待っていました。
ようやく、私たちの前にいるのは、あと一家族だけとなりました。
私はその家族に強く心を引かれました。
その家族には子どもが8人もいて、いちばん年上子どもでも12歳ぐらいにしか見えません。
あまり裕福そうではなく、着ている服も上等とはいえませんが、きれいに洗濯されています。
そして、行儀よく手をつないで、両親の後ろにきちんと二列に並んでいました。
期待に胸をはずませた子どもたちは、ピエロのこと、象のこと、そして今から見るいろいろな演技のことを、嬉しそうに話していました。
どうやら、サーカスを見るのはこれが初めてのようです。
子どもたちにとって、今日のサーカスは生涯残る素晴らしい思い出となることでしょう。
子どもたちの前には、両親がとても誇らしげに立っていました。
妻は夫の手をしっかりと握って夫を見上げ、夫も暖かいほほ笑みを浮かべて、妻を見つめ返していました。
売場の女性が、入場券の枚数をたずねました。
父親は胸を張って答えます。
子ども8枚と大人2枚ください。これで家族にサーカスを見せてやれますよ」
入場券の合計金額が告げられました。
すると、妻は夫の手を離し、黙ってうつむいてしまいました。
夫のくちびるも震えています。
彼は、また聞き返しました。
「いくらですって?」
売場の女性は、もう一度答えました。
その父親には、それだけのお金がなかったのです。
サーカスを見るにはお金が足りないということを、後ろにいる8人の子どもたちに、どうやって告げようというのでしょう。
ことのなりゆきを見ていた私の父は、ズボンのポケットに手を入れました。
そして20ドル札を取り出し、なにげなく落としました。
父は腰をかがめてそのお札を拾い上げ、その前の男の肩を軽くたたいて、こう言いました。
「失礼ですが、ポケットからこれが落ちましたよ」
その男は、わたしの父が何をしようとしているのか、すぐに察しました。
彼は人からほどこしを受けるような人ではなかったかもしれません。
でも、その時は、私の父の助けを心から感謝して受け取ったのです。
20ドル札を差し出す父の手を両手でかたく握りしめ、その目をじっと見つめました。
くちびるは震え、ほおには涙が伝わり落ちています。
「ありがとう。ありがとうございます。これで助かります」
父と私は車に戻ると、そのまま家に帰りました。
その晩、私たちはサーカスを見ることはできませんでした。
でも、それでよかったのです。

このウラログへのコメント

  • wwwうさぎjp 2013年12月19日 09:54

    さりげなさい優しさと
    説明しない男らしさ

    どれも良い話

  • なな♪ 2013年12月19日 14:20

    隣のトトロさん:読みにきて下さって有難うございます

  • なな♪ 2013年12月19日 14:22

    うさぎ仮面紳士さん:有難うございますサーカス…素敵なパパですよね

  • なな♪ 2013年12月20日 23:54

    PANDAさん:こちらこそいつも有難うございます

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