【あいれすっ】03-04、女優の品格あり

(お題無視)


その夜、僕は巫女さんとのえっちな夢を見た。巫女さんとえっちした夢ではない。
なんでこんな夢を見たんだ？
そうか！僕は将来巫女さんと結ばれるんだ！！
「お兄ちゃんは相変わらずばかなのだ。おはようなのだ」
「気楽な予知夢を見るんだなお前は。しかし親としては、お前は巫女さんのみで終わるとは思いたくないな！」
「あらあら。その巫女さん可愛いかった？」
ところが顔は覚えてないんだ。

学校。
「なっ、なによ！じろじろ見て！べっ別に嫌じゃないけど」
うーん。違うな。ツンデレちゃんじゃない。
「がーん！」

書店。
「巫女さん写真集」
違うなあ、違うな、これでも違うな～。

自室。
そういや、本棚にあるアイドルちゃん写真集に巫女服あったっけ？
パラパラ……
違うな。巫女服じゃなくて、正月の晴れ着だ。

でも、なんとなく面影あるような。

夜。
「ただいまっす」
うーん、やっぱり違う。
「どうしたっすか？」
夢の中で逢った女の子を捜してるというばかげた所業だよ。
「なるほど。面白いっすね～」
そう言いながら、アドルフさんぬいぐるみ(2等身なドラゴン)を撫でる新進気鋭ちゃんだった。