【妹ラブ留守編】どっちの衣装ショー

着替えが終わったらしく、廊下から緊張感のようなものが伝わってくる。僕はゴクリと麦茶を飲んだ。
「お待たせしましたわ、お兄様」
妹の格好は案の定というか、メイドさん風の衣装だった。しかし、それより目を引いたのは妹の友人が巫女さん風の衣装だったという事だ。
「恥ずかしい……」
羞恥心に頬を赤らめる妹。考えてみれば学園祭で一般客に「ご主人様」って言ってキュウジするのだ。なんだか妬けてきた。だからここは敢えてこう言ってみた。
巫女喫茶、ってのは斬新でいいんじゃないかなあ！
「勝った！」
妹の友人は小さくガッツポーズを取った。
「お、お兄ちゃんは衣装を公平にみたんだもん」
なんか悔しそうな妹。許せ。他の男にご主人なんて言って欲しくない兄心だ。
しかし、次の一言で僕は後悔することになります。
「巫女喫茶だとすると、お客様は神様ですね神様にはたんまりご奉仕するべきですわ」
がびーん。どのみち他の男にあんなことそんなことからは逃れられないのかあ～。
「あ。お兄ちゃんが真っ白になった」
「てか、これはわたくしのアイデアでありまして、夏休み開けにクラス会議で出し物を決める予定ですから確定ではないのですわっ」
慌てて妹の友人が弁解するがあとの祭りだった。

続きは……どうなる？