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チューリップ熱

2008年12月09日 01:29

チューリップ熱 2008年12月08日
デボラ・モガーという女性作家イギリス)による小説です。舞台は17世紀初頭のオランダでう。この時代、オランダスペイン支配から独立し、市民階級の台頭により世界の海を支配するにいたりました。いわゆり「黄金の世紀」の時代です。この時代を代表する画家フェルメールです。つまり、台頭した市民階級は、それまでの王侯貴族にかわり、自分たちの姿を画家に描かせることで後世に名を残そうとしていたのです。
 もうひとつ、この時代のオランダで有名なのは、チュープリンバブルチューリップ熱」です。チューリップに対する愛好家の注目がいつしか投機の対象となり、一個の球根が豪邸一軒と同じくらいまでに高騰したのです。
 この小説チューリップ熱」も、もちろんこのチューリップバブルについて記載していますが、それは小道具にすぎず、主題は、老商人に嫁いだ若い女性ソフィアと、彼ら夫婦を描くために雇われた画家ヤン・フォン・ロースの不倫の愛です。
 ヤンとソフィアは、ついには一計を案じて、ソフィアが死んだお芝居をして家を飛び出し、東インドに渡ろうとするのですが、その資金がチューリップ投機なのです。
 僕としては、寝とられ夫(フランス語ならコキュ)であるコルネリスに感情移入してしまいます。あまりにも勝手なソフィアに対して、怒りさえ感じます。
 まあ、勧善懲悪にもにたラストなのですが、一気に読ませる筆の力はさすがです。

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