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過敏すぎる子・壱

2008年09月22日 18:20

宮川怜は少し酔い

わたしの膝に抱きつくように寝ている


何故彼女がここにいるのか?

思い起こして見る

おかしな展開だと思う

彼女に初めて会ったのは秋頃だった

友人内海アキラ彼女として出会った

夕飯のカレーの仕込をしている時

アキラから電話があり会うことになった



そしてそれ以来ネットで当たり障りのない会話をしたり

相談なんかを受けていたりもした

そして 関東の友人数名で大阪飲み会に出かけた

アキラは単独で大阪に向かい 彼女である怜と合流

ホテルに泊まったらしいが

言わないでいいのに彼は 色々な報告をする

いや 自慢だな

彼女怜の初めての男だということ

怜のナニをさせた どうやった 

怜の感じるところはどこだとか 濡れやすいとか

自慢したい気持ちはわからんでもないが

あからさまに言うことではない

しかも 彼には致命的な欠点があった

それが露見した飲み会だった

普通に飲み会は進み みなが自己紹介をする

となりに座ってるわたしは少し信じがたい会話を聞いた

アキラさん 言わなきゃだめ?」

「あたりまえだろ 」

「普通にアキラさんの彼女の怜ですじゃだめ?」

「だめだ、言えよ いいな」

「うん」

なんか 気になる会話ではあった

アキラトイレに立ったときに怜に尋ねた

「軽くもめてたようだがどうした?」

自己紹介、、、、、」

「なんか言ってたね、それがなんでもめる?」

「身も心も初めての人アキラさんの物ですって言えって」

「あの馬鹿は、、、、」

「でも言わないと怒鳴られるから、、、、」

彼女を自慢したい気はわかるが晒し者してどうするんだ」

「言わなきゃ、、、、」

そして自己紹介をする

「えっと 地味で無名なやがみです」

「うそつけーw」

「有名、有名w」

「今回の関東組で一番有名やで」

「ええ どうやらそのようで

歩く酒蔵やがみです、よろしゅうに」



そして 怜の番になる

「えっと 怜と言います アキラさんの彼女で、、、、」

言葉に詰まる怜だった

アキラが立ち上がる

「えー 怜の彼氏アキラです

すいません こいつあまりこういうのに慣れてなくて」

フォローしてる 意外にまともだったかと

感心しかけた直後 彼の暴言は始まった

「俺が初めての男なんで 免疫がなくって

今 色々教えてやってるんですよ」

おい おい なんてことを

「昨夜もホテルであれこれ教えてやったんですけどねえ」

泣きそうな怜 自慢げなアキラ

しかも こいつ 怜の胸をつかんでるし

19歳の 半年くらい前まで処女だった子が

30人もの参加者の前で 

この男とやってますと公言され 

胸をもまれる姿を晒すことになった

「それで 俺が こいつの彼氏で初めての男のアキラです

まあ 俺って結構有名だから知ってる人は多いと思うけど

よろしくな」

普通 カップルとか聞けば 冷やかしとかで

盛り上がるはずなのだが すっかりみんな引いている

アキラだけが それに気づいてなかった



そして会は進み 個別に挨拶まわりが始まった

「どうも 天々コンビです」

天馬と天丼という二人が挨拶にくる

「あ やがみです、いや やっと会えましたね」

「ええ、もう2年もたつのにねえ」

「あ、怜さん はじめまして

「あ、はじめまして、、、」

「怜さん 19なんですか?」

「そうですけど、、、、」

「同じ年だぁ」

「そうなんですか?」

同じ年がいたということで怜の気分が和んだようだった

少し会話がはずみだす

アキラさん 天馬って言います はじめまして

アキラは不服そうに天馬を睨んで背を向ける

「、、、、、」

絶句する一同

天馬に耳打ちする

「あのさ 気になるだろうけど気にしないで会話してて」

「いいんですか?」

「せっかくこの子が和んできたんだし 流れは止めちゃいけない」

「わかりました」

そして 話が弾み 怜も楽しそうに笑う

気になるのは その向こうのアホだがこの際 無視

そして 二次会カラオケに会場は移った

酒を飲み交わそうって約束していた人がいたが

事情事情なので理由を話して後日にしてもらった

というか 彼らも事情は理解していた

それほど アキラの行動は露骨だったということだろう

そしてアキラトイレに立つ

天馬が心配してやってくる

「だ、だいじょうぶでした?」

「心配かけてごめんなさい、、、」

「ほんとに大丈夫?」

「やがみさん いてくれるから、、、」

「危なっかしくて放っておけんよ」

「やがみさんにも迷惑かけてすいません」

「いや あいつが 心が狭すぎる」

そしてアキラが戻ってくる

「じゃ ごめんね」

そう言って天馬が席をたつ 

その横を通り過ぎ アキラは離れた席に座る

「えっと、、、」戸惑う天満

「、、、、、」無言の怜

いじけたなと思いつつ

「この際だ ここにいなさいよ」

天馬を座らせる



そしてしばらくしてアキラから呼び出される

「あのよ、あの天馬ってふざけた野郎はなんだよ」

「なんだと言われても困るが」

「俺のいない間に隣に座り込みやがってよ」

「あのさ それについてだが」

「なんだよ?」

「お前が戻ったとき立ち上がったろ」

「知るかよ」

「でも お前があっちに座ったので居座ってもらった」

「誰が許可したんだよ?」

「うちがした」

「なんだと てめえがしたのかよ」

「なんや 文句あるんか?」

「あ、いや、、、、」

「あんま ぐちゃぐちゃ言うてるとしまいにゃ

うちも切れるぞ、いいんか?」

「まあ それはいいとしてだ

怜が俺のとこに来るのが普通だろ」

「あ、それ うちが禁止した」

「なっ、、、」

「あのな 少しは手綱緩めてやれ

お前を敵にまわして手を出す馬鹿はおらんだろ」

「そうだけどよ」

「後で お前のとこに戻すからしばらく好きにさせてやれ」

「わかった」

そしてついでにトイレに行き戻ると怜はいない

端っこで関東から一緒に来た留美と栄太が手招きしてる

「やがみ あのさ やばいんじゃない?」

「なにが?」

「今 アキラに頼まれて怜ちゃん呼びだしたら

そのまま 上の階に連れてかれちゃった」

「はぁ、、、、 あいつ馬鹿だ」

アキラの携帯に電話をかける

『悪い 今 取り込み中だ 後で頼む』

「切れていいか?」

『えっ、、、、』

「いや 正確には 切れたよ 今から行く」

『あ、待て 今 戻る。』

受話器から口を話してるのだろう

かすかに声が聞こえる

『いいか 後で話し合うからな 

てめえの仕出かしたこと よく 反省しろよ』

だめだこいつ、、、、 そう思った

そして アキラが戻ってくる

「なんでさっき言ったこと理解できへんかな?」

「いや わかってる 、ただ その前に釘さしておこうって」

「で、彼女は?」

反省しろって置いてきた」

「先に帰ったらどうすんだ?」

「それは大丈夫だ 財布と鍵は取り上げておいたから」

「おまえ いっぺん、、、いや、いい」

わたしは立ち上がる

「迎えに行ってくるよ」

「おう じゃあ 俺も」

「来るのか、、、、?」

「あ、いや 待ってる」

「正解だ、これ以上 うちをキレさすなよ」



そして怜を探しにいく

階段の隅でうずくまって泣いていた

「ご愁傷様としか言えないな」

「やがみ、、、、さん、、、」

抱きしめる形になる

予想通りに華奢な体だ

しかしアキラのいうとおり胸はありそうだ

目を閉じて構えてるし どういう性格だ

ま、いっか そう思いキスをする

「!」

いきなり自分から舌を入れてくるし

しかも かなり激しい動き

「そのキスってアキラの趣味?」

「えっ? キスってこういう風にやるって、、、、」

「まあ、間違ってはないけど」

「なんか変ですか?」

迷うわたしだったが 一回しちゃったし

2回も同じかなと思った

「いい、これからもう一回キスするけど

わたしの舌が入っていくまで舌は動かしちゃだめ

舌が入ったらゆっくり わたしの舌に合わせて いい?」

「あ、はい、、、、」

まずは軽く唇を重ねる

一回離し 再び重ねる ゆっくりと舌で

唇の輪郭をなぞり少しだけ舌を差し込む

そして 三回目 舌を深く挿し込みゆっくり動かす

怜の舌もそれにあわせゆっくり動く

そして徐々に激しく舌を絡ませる

髪をゆっくり撫でる 

その都度 体が硬直してるのが気になる

そして唇を離す

「はぁ はぁ は、 やがみさん、、、」

なんか目が潤んでるのが気になる

「これがキス、、、、?」

「これが普通ってわけじゃないけどね」

「このキスだったら 好きになれるかも」

「嬉しいこと言うね」

髪を撫でながら 指を耳に移動させる

耳の穴に指を差し込む

「あぁっ、、、、」

いきなりのけぞりもたれかかってくる

受け止めた拍子に 胸をがっちりホールドする

「はぁっ、、、」

ナニ?ナニが起こってる?

バランスを崩し階段から落ちそうになったので

後ろから抱きしめる 偶然に胸をつかむような形になる

「ああぁぁ、、、」

腕の中でビクビクとしてる

なんとなく興味深いものがあったのと

数年ぶりに悪魔の羽が羽ばたくのを感じ

怜の口を指で塞ぐ

「ちょっとごめんね」

そう言ってスカートの裾から内腿に触れる

腕の中でビクンとする

ゆっくり指を股間に滑らす

口を塞いでる指を舐めている

『この子って、、、もしかして天性の、、、』

感触からしてかなり厚手のパンツ

それを通してヌルっという感触

濡れてる、、、、し、、、天性の淫乱かも、、、』

これ以上は危険なので怜の呼吸が落ち着くのを待った

「とにかくみんな待ってるから戻ろうか」

「はい、、、」

そしてカラオケ部屋に戻った

「やっと来たか」

アキラすっきりした顔で出迎えてきた

少しは頭が冷えたかと思った

しかし 甘かったようだ

会計は済ましておいたから帰るぞ」

「えっ、、、?」

「じゃ いくぞ」

「え、なんで」

「これから話し合うんだろ?」

「えっ?」

留美たちの方をみる

お手上げのポーズが返ってくる

「じゃあ これから宿泊先に行くのでお先に」

大声で挨拶をするアキラ

それって これからホテル行って怜とやるって

宣言してるようなもんじゃないか?

そう思ったが もう何もいう気がなくなっていた

去り際に怜からメモを受け取った



それは 彼女の携帯番号だった



そして数ヵ月後 彼女は ここに

泊まりに来ている

しかし ここに至るまでは 色々あった



*注
 タイトルの『過敏すぎる子』ですが
日本語的に過敏というところで
既に敏感過ぎるって意味ですが
あえてその過敏に過ぎるを重ねました
それくらい感じやすい子って事です

このウラログへのコメント

  • うさぎ 2008年09月23日 00:18

    ん?実話?羨んで良いのか、でも、実話だと“色々”って所が、可哀想な雰囲気満載。

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