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(創作) 『S(エス) 玖(終章)』

2008年09月12日 22:54

(創作) 『S(エス) 玖(終章)』

『虜 非日常 融け堕ちる』



わたしの熱くなったモノは

確実に彼女のまだ男を知らぬ穴に

その照準を定めている

彼女自身もそれを理解している

数時間前の彼女なら

これから起こるであろうことに

不安と恐怖を感じ震え 

その表情は歪んでいただろう

しかし 今 目の前にいる女は

非日常にの溺れた快楽の虜となったメス

そして間違いなく今の世界の支配者

彼女を支配しているのはわたしだ

だが わたしに彼女を支配させているのは彼女

それが事実なのかも知れない

彼女の未開の穴に指を1本押しあてる

一瞬すぼまるよう収縮した後

大きく緩みわたしの指を咥え込む

その様に わたしは 唖然とする

まるで食虫花のようだった

指を引き抜き熱くなったモノを彼女の後門にあてがう

そして一気に突き責める わたしの最後の主張いや抵抗

彼女の後門に深く突き刺さる

いや、まだわたしは何もしていない

彼女が自ら受け入れた 彼女に呑みこまれた

機先を制することさえ奪われた

残る抵抗は 彼女を昇りつめさせる事

わたしは彼女の腰に手を添え 一気に突きはじめる

「あんっ、 あ、 いいっ、あぁぁ」

彼女が声をあげる  歓喜に満ちた声

わたしは 更に激しく突きはじめる

「す、すてき、 うれしい、 なれた、、、」

「なれた? 何がだ?」

思わず聞き返してしまう

彼女はゆっくりと振り返る

この角度では前髪で目は見えない 

見えるのは口元 妖艶な笑みを浮かべた口元

わたしの不安は頂点に達した

「ふ、ふりかえるな....」

遅かった 顔だけ振り向き 目が合う

淫魔の?悪魔の?魔性の?

形容する言葉が浮ばない

この表情で見つめられたなら

おそらく正常な男なら皆大きくなる

いや いくやつさえいるかもしれない

「うっ....」

彼女の後門の中に精液が流し込まれる

「あん...」

彼女は体勢を崩しうつぶせに倒れこむ

わたしもその横に仰向けに倒れこむ

天井をみながらわたしは思った

予定では彼女の後ろの穴に流し込み

快楽に身を焼かれ だらしなく床に倒れる彼女

その顔には快楽に溺れた悦びと

屈した屈辱の涙を浮かべている

快楽の余韻に体を痙攣させている

そしてそれも満足げに見下ろすわたしがいる


しかし そのシナリオはもうない

わたし自身も床から天井を見上げている

勝者なき結末 あまりにも屈辱的だ

不意に視界がさえぎられる

わたしは目をしかめながらそれを見る

ヒクついた2つの門

ひとつはわたしが吐き出したものを涎のように流し

ひとつはまるで食虫花のように妖しく

いやご馳走を目の前にした肉食獣のようにわたしを見ている

それはゆっくりとその口を近づけてくる

そして下腹部のわたし自身が蕩けるような感覚に襲われる

おそらくはそれは彼女自身の排泄物にまみれている

彼女にとっては些細なことなのか

わたしは舌を出し 獣の口を受け入れる

下から歓喜の声をあげ上から涎を垂れ流す

上?、下? これは本来 下の口

いや彼女にとっては ここが本当の口かもしれない

ゆっくり起き上がる彼女

わたしも起き上がる

ふらつきながら彼女バスルームに向かう

そしてわたしを誘う

逆らうことは出来ない

そう罠にかけたのはわたし 彼女は獲物

しかし 今、囚われたのはわたし 狩人彼女

バスタブの淵に腰掛け彼女は笑みを浮かべる

そしてゆっくりと湯の中に滑り落ちていく

浮き上がってこない....

不安になってわたしはバスタブまで駆け寄る

湯の中から伸びる手

わたしの手首を掴み湯の中にひきずりこむ

『この...生き物は...なんだ....?』

それが彼女であることはわかっている

わかっていながらわたしは自分に問いただした

湯船に引きずり込まれるわたしの上に彼女が乗る

「あはははは、つかまえた~」

わたしは言葉が出ない

わたしの口にむしゃぶりつくようにキスをし

大きく息を吸い込み湯の中に潜る

わたしの分身にまたあの甘美な感覚が襲いくる

「はっ はっ  はぁ~ 」

湯から顔を上げ大きく息を吸い込み潜っていく

わたし自身の思考がだんだん白く透きとおっていく

多分 彼女が何度も経験した感覚がこれなのだろう

わたしは信じられない事をする

彼女の頭を抑え上下に揺さぶる

もうすぐ わたしは また吐き出す

彼女が湯の中に潜っていられる時間は過ぎている

わたしは彼女が顔を上げるのを許さない

いや わたしはそんな気はない

このままでは彼女が危険だ

そう思いながらもわたしの手は彼女を押さえつける

「うっ....」

彼女の口の中に果てた

彼女は動かない....

ゆっくりと浮かび上がる頭....

まさか....

わたしは焦り彼女を引き寄せる

不意に彼女の目が開く

大きく見開いた目がわたしを見る

「おいしいよ。あはは」

わたしはもう何も出来ない

もう抵抗する力さえ奪われた

彼女は再びわたしの口を貪り始める

そして彼女の前の穴がわたしを招き入れる

湯飛沫があがる 

気持ちいい、 いいの、いい」

わたしは 呆けたように彼女を見続ける

口から涎が頬をつたい落ちるのがわかる

これは 彼女の復讐か....

それとも 非日常を軽く考え

彼女さえも生贄に差し出した報いか...

わたしは大きくのけぞる

彼女の中に果てる

彼女の口から流れ込む涎は甘く甘美な味がする

そして再び わたしの分身が招きいれられる

彼女の後門の中に

「あはははは、最高よ、ねえ、愛してる」

彼女キスをしてくる

「は、はは、最高だ、わたしも愛してるよ」

何かが変わった そんな気がした

彼女の腰に手をまわし 激しく突きまくる

「あ、       」

「        」

二人の動きが止まる



やがて 動き出す

二人とも何かを味わいつくすように

ゆっくりと動く



宴の時間の終わりを悲しむように

余韻を味わうように



非日常から日常にに

わたしたちは一言も話すことはなかった

気まずいわけでもない

嫌悪感が残ったわけでもない

とりあえずは最後までやり通した

そんな充実感はあった

キスをし抱き合いそのまま眠りに落ちた



朝 目覚めると彼女の姿は横にない

わたしは起き上がりシャワーを浴びに向かう

すでに彼女が使った形跡がある

着替えてダイニングでいつも通り新聞を見る

彼女が朝食を持ってくる

「おはよう」

「おはよう」

そして向かいに彼女は座る

当然彼女は服を着ている

彼女が後片付けをしてる間

わたしはゴミの仕分けを済ませる

二人して家を出て 互いの職場に向かう

昨日のことが嘘のように日常が流れる

昨日の事にわたしも彼女も触れることはない

夜も同じく普通に時間が流れる

翌日も 翌日も同じ

その翌日 彼女と寝る

ごくありふれた普通の営み

キスをし丹念に愛撫をする

彼女もわたしの分身を愛しむ

そしてつながり互いに満足し眠る



そして週末 わたしはいつも通りに帰宅をする

部屋が暗い 彼女は帰ってきてないのか?

かすかに灯りが揺れている



揺れて....?

玄関に入るとそこにわたしを待っていたのは

蝋燭の明かりが示す道標

わたしは 蝋燭を1本1本消しながら中へと進む

一階のソファのところに1本だけ離れて灯る蝋燭

脱ぎ捨てられた彼女の服

わたしは意図を理解した

着ているものを全て脱ぎ捨て火を消す

そして2階の先週のあの宴の部屋へ

彼女はいない

かわりに道しるべが続く

わたしはわたしの分身が熱く熱を有するのに気づく

そして大きく頭を上げている

まるでわたしの行き先を示すように

この先にある部屋 そしてその先にあるベランダ

この家の壁、窓のないビルの壁、 公園木々

四方を遮られたウッドデッキ風のベランダ

景色を楽しむことも出来ず用途のない空間

今、その空間が意味をなそうとしている

日常では無意味とも思える空間

非日常にはうってつけに思う

風でかすかに揺れるカーテンの向こうで

揺れる蝋燭の火

その灯りに照らされ闇夜に浮かび上がる姿

赤い紐を身体に巻きつかせ大きく足を開き

わたしを誘う非日常を支配する性獣




そして非日常の覇を奪い返そうとする獣






非日常の宴が また 始まる

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