【魔法少女っ】45-2、満期

「……例えば2年縛りの定期預金。その満期が来たら、膨大な利子とともに、いつでも元金は下ろせる」
「何の話なのか、わかりませんわ」
帰り道を歩みながらの会話。
「……ん。千歳は既に満期を過ぎている」
「やはり覚えありませんわ」
有希は何を言いたいのだろう。
「その定期預金は現金ではなく、願いのチカラを預ける口座」
「ああっ！」
千歳はようやくわかった。

そして自分が魔法騎士になった経緯、サラとの出会いを思い出す。

回想あると思った？
そんな美味しいコンテンツ、そう簡単にこだしにするもんか。
「……そろそろ、2つの脚でたちあがってみる」
有希は困難な宿題を千歳に与えた。

「お嬢様。迎えが遅れてすみません」
サラが来たのは、家まであと数10メートル的な地点だった。車通勤の世界ではほとんど無意味な距離である。
「サラも失敗するのですわね」
理由を聞かずに自力で家に着く千歳だった。

続く！