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混沌

2017年12月09日 19:35

25歳で若すぎる独立創業に失敗し、1年で会社をたたんだ。

借金も500万あって、それを返すために全てを犠牲にした。

学生時代から同棲していた彼女も。

ある日家に帰るとガランとした部屋になっていた。

飼っていた猫もいなくなって、


私の視界から色彩が消えていった。


20代の後半は仕事も生活も女性関係もメチャクチャで、

夜中の2時頃に仕事が終わると、家には帰らず会社近くのラブホテルに泊まった。

一人で大きなベッドに入って、朝も早いから寝なくちゃいけないのに全く眠れず

デリヘル譲を呼んでは、ただ私が眠るまで横で寝てもらっていた。


そのうち、徐々に数名のデリヘル譲から連絡が来るようになって、

今日はどこのホテル?何号室?って言われるようになり、

頼まなくても添い寝してくれるようになった。


その中で、特別綺麗な彼女が居た。

性格も優しく教養もあるのにどうしてそこにいるのか疑問だったが

特に詮索するでもなく、たまに会っては添い寝するだけだった。


1週間に1日だけの休日、

ガランとした自宅に帰ると、簡単な掃除と洗濯をしていた。

その日は家で夜を過ごす。

ベッドに入ってもやはり寝付けずに、失ったものの大きさを噛みしめたり、

取引先に騙された事への口惜しさで押しつぶされそうになっていた。


そんな時に彼女からメールが入った。

「今日はどこに泊まってる?」

「今日は家だよ」

「珍しいね」

「ずっとホテルってわけにはいかないからね」

「…ねえ、行ってもいい?」

「え?自宅だよ?」

「私も一人で居たくないんだ」

「…わかった、じゃあおいで」


1時間くらい経過して深夜の静まり返った家の前に車の音

玄関を出てみるとキョロキョロとあたりを見回している彼女が居た。

およそ深夜の住宅街には似つかわしくないセクシー服装で、白い脚が浮かび上がっていた。

私の顔を見ると、安堵した表情で近づいてきた。


日常的なライトの下では、彼女はもうデリヘル譲ではなかった…

衝動的に後ろから彼女を抱きすくめた。

そこからどうしていいかわからずにただ抱いていると

彼女は向き直って私にキスをした。

お互いに裸で添い寝はしていても、それが彼女との初めてのキスだ。


服を脱ぐのもまどろっこしい。

唇はお互いを求めあって離さずに裸になると、リビングに移動して

一つだけ取り残されたテーブルの上で彼女を貫いた。


数か月間、性欲が全く無かった反動

朝まで彼女を求め続けた。


モノトーンの世界に色彩が戻るのを感じた。


それから彼女とは同棲し、4年間を過ごした。

その4年は本当に衝撃の連続だったのだが、それはまた後日…

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