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th Kiyosato Part 12 じっとりと湿った紫色のパンティ

2017年07月09日 17:18

th  Kiyosato  Part 12  じっとりと湿った紫色のパンティ

じっとりと湿った紫色パンティ
片ひざにぶらさげたまま
何度も果てる全裸の女。

少しでも快感を先延ばししようと
奥深く挿入したまま
射精をこらえる全裸の男。

全開の窓の外に
その卑猥な絡みをさらしながら
狂った性にふける姿は
さらに加速度がついて
やがて女の両腕が男の首に
くねくねとまつわりつき
女の両ひざが男に抱え上げられて宙に浮き
その不安定な形のままで
男の佇立するペニスにしゃがみこむ。

男の上下屈伸運動がはじまり
その不確かなリズムにあわせるかのように
「またクル。またイク。またイッチャウよお。」
と大声がリフレインされる。
片足にまつわりついた紫色下着
指揮者タクトのように上下にうごめき
男の先端から苦い体液が
不覚にも少しだけほとばしる。
射精への欲望
耐えることへの代償。
あまりにも鋭い快感
あまりにも続く苦痛
交錯だった。

…そんな狂態を写していた
ベッドサイドの大きめな姿見がいま
静かに、だがうねるようにたかまってゆく
二人の欲望を確実に捉えだしていた。
林道で激昂し
駐車場で開放され
浴場で乱舞し
窓辺で暴走した
どうしようもないふたつの性欲
ようやくベッドにたどりついて
鎮まるのを待っているかのようだった。

普通の男女が普通の性で交わすような
ねっとりとした唾液の交換。
とがった乳房を責める手と舌。
淫らな文様をつけるためのうち腿への愛咬。
視覚でも楽しむための足指への吸いつき。
そして、多量の愛液をくみ出すための手技。
佇立したペニスをさらに大きくする口唇愛撫
裏側を貪欲に這う蛇の舌。
球状の付け根をもてあそぶ唇。
蟻の戸渡りを吸いながら移動するナメクジ
そしてお決まりのようにくりかえされる
全裸の身体を交錯してのなめあいと
身体を転がしての上下のいれかえ。

これまでの激しさはないものの
確実に
漣のように
うねりのように
欲望がまた
高まってきているかのようだった。
わめかない。
だが、ささやく。
ささやき続ける。

「ねえ、どうしてこんなにいいの。」
「どうして終わらないの。」
「私のおまんここわれちゃった。」
「あなたのせいよ。こんなにみだらにして。」
「あなたにあえないと誰とでもおまんこしちゃうよ。」
「だれにでもみせちゃうよ。おしっこするとこ。」
「ああああああああ。」
「どうして。どうして、またくる。」
「くるの。くるの。」
「いくよおお。」
「いれてえ。ちんぼこまんこにいれて。」
「かきまわして、めちゃくちゃに。
女が上のときだった。
そういいながら、顔の上にあった性器
身体をうごめかせてペニスにあてがい、
そのまま腰を落としてまたがってきた。
騎乗位
乳房をもみながら
その卑猥な姿を姿見に映してさらに高まってゆくようだった。

噴出す欲望
こんどこその射精への渇望。

激しく腰を上下にふり
左右にゆすり
回るようにくねらせる女の姿が
明るい部屋なのに
ベッドサイドのライトもつけてあるから
天井にもかすかな影がうつり妖しく動く。
「来て。来て。」
「なかにちょうだい。いっぱいほしい。」
「一緒にイキたい。」
高まる快感
放出への予感。

なのに…
うねり、押し寄せ、暴発する欲望なのに
ペニスは急速に佇立する力と
硬度を失っていった。
相次ぐ快感の大波と
それを我慢することの繰り返しが
不能を呼んだかのようだった。
驚いたように
そして
少し不満かのように
それでも離した身体を横に並べて
力を失ったペニス
やさしい愛撫をくりかえすさまが
たまらなくいとおしかった。
だがしばし、行為は中止せざるを得なかった。

自分でもいささかなさけなかった。
何度でも女を責め立て
何度でも射精がをくりかえす
というのが理想なのに
そんな体力はとてもないだけに
必然的に「一度」を先にのばし
射精を必死に絶えながら
手で
指で
舌で
息で
言葉で
女をのぼりつめらせるやり方のツケが
不意にこんな形で現れてくる。

この現象の最初は20代後半
札幌ススキノで起こった。
ショックだった。

(続く)

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