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キラキラノショウタイ

2016年01月17日 05:06

キラキラノショウタイ

穏やかな風の吹く日

気が付けば目の前を飛び去るきらきらと光る糸

あれは何? と不思議に感じた方は鋭い観察眼をお持ちやと思う


あの正体は、実は蜘蛛

目に見えないほど小さな子蜘蛛


彼らは母蜘蛛の体内から生れ出て

時期が来ると木、草などその対象が何であれ

とにかく行けるところまで高く登り

適当な風が吹き始めるのを待ち

条件が満たされたと判断すると尻から糸を出し

それが風になびいた結果

自分の体重を運び去るに十分な長さになった時

自動的に離陸する仕組み


動物行動学はこの仕組みをBallooningと命名している

この言葉は人間なら空気より比重を小さくすることで飛行する形式

動物界では違う原理での飛行に同じ言葉を用いていることになるが

表現するところは近いと感じる


考えるまでもなく

この形式で飛行を始めたのは蜘蛛の方がずっと先であり

その意味では敬意を表して当然


高等な蜘蛛ではこの糸は単純な一本の糸ではなく

数本を同時に出した結果

自動的に三角形を成し

これがパラシュート形状になりより効率良く風を捉える、という研究結果があるという(わしは目撃したことはありません)


この糸を英語ではgossamerというが、日本語にはこれに相当する言葉がない

蜘蛛の子を散らすように」という表現はあれど

目の前を光りながら移動する糸、或いはその糸が形成する三角形の一番下にそのような小さな小さな蜘蛛がぶら下がっているのを発見した先人は我が国にはいなかったのか

或いはいてもその糸にことさら名前を与える必要を感じなかったのか(因みに中国ではこの糸を「遊糸」と呼ぶそうです)


蜘蛛の子を散らすように」とは

蜘蛛の子が生まれ出たばかりの卵嚢の周りを離れないでいる時期に

脅威を感じた場合に一斉に逃げ散る様子を表現したのであろう日本語

蜘蛛害悪として捉えず

むしろ愛らしさを感じる対象として見ている温かさを感じる表現


その「蜘蛛愛」の持ち主にも

絹のように細く

しかし強い糸で出来たパラシュート

特に決意をすることもなく

飄々と風に乗り

生き残りを賭けた旅に出かける子蜘蛛は見えなかったのか


こうした分散をする蜘蛛の種は

離島、山間部等の通常の手段であれば到達が難しい地域に

最初に定着、繁殖する生物種の一つであるという


しかしそうして見事種の保存に貢献した個体一に対し

果たしてどれだけの数の個体が

鳥に食われ

海で溺れ

繁殖不可能な土地に不時着し虫に食われ

犠牲となったか


生物の世界の基本原則は競争であり

適者生存であり

犠牲を前提とした淘汰であると感じる



その原則は当然ながら

人間社会にも適用される



この原則を無視し

人間が動物以上の高等な生物であるとの仮定の上に組み立てられた空論が共産主義

そんなものが機能する訳がない


その思想の誕生当時にはその必然性があったのは理解できる

しかし動物に過ぎない人間を動物以上であると仮定しての思想

長期間に渡り、安定して機能するというのはwishful thinkingでしかない


ソ連が倒れ、中共は経済だけ資本主義という悪い冗談でしかない奇形共産主義で何とか生き延びようと足掻いている

その中共も既に命運尽きたと言える段階


そんなことを考えつつ


では、わしは果たしてあの子蜘蛛のように

風任せでいちかばちかの分散の旅に出て

一人、種の保存の為に闘いたいか… と自問した



わしはう~ん、人間の方がええんやなかろうか、と思った

人であることを好きかはともかく

こうしてくだらない思索の手垢に塗れはしても

低く垂れ込める雲の下で

光を探し

風が当たる方角を見定め

つないだ手の温もりを信じ

大切なものを守るために日々を生きるのは

ある意味

風に乗り種の保存を賭けた旅をするのと

そう変わらない冒険なのではないかと感じる次第




ま、蜘蛛になりたいと思う人はほんまの少数派でしょうが





台湾総選挙では民進党圧勝しました

大陸には手痛い一撃

さて、この追い風にうまく乗れるか我が国安倍政権



皆様、ええ日曜日をお過ごしください。

このウラログへのコメント

  • ベソ 2016年01月23日 19:47

    > Histoire d Oさん
    そんな言い伝えがあったとは。YouTubeでProphet Muhammad saved by the spider from murder by the order

  • ベソ 2016年01月23日 19:52

    > Histoire d Oさん
    of Godという一編を観ました。こんなエピソードがあったとは。我が国では古来から蜘蛛を「害虫を食べる」という功利的な理由で駆除しないという歴史があると思いますが、

  • ベソ 2016年01月23日 19:54

    > Histoire d Oさん
    これは国内産の毒蜘蛛がいないという恵まれた条件の賜物でもあった訳です。これが近年は外来のセアカゴケグモが定着し、生息域を拡大するに及び崩れつつある。嘆かわしい話です。

  • ベソ 2016年01月23日 19:56

    > Histoire d Oさん
    「くもとちゅうりっぷ」視聴しました。昭和18年にこれだけの技術が完成していたことに驚愕です。しかし、一度観ただけではその意味するところが良く分からない…ちょっと考えて

  • ベソ 2016年01月23日 19:58

    > Histoire d Oさん
    みます。

    究極の愛とは… 自己犠牲ですかね? 利他の心はユニバーサルに人の心を打つものやと感じます。

    色々勉強になりました。ありがとうございました。

  • ベソ 2016年01月23日 19:59

    > たまひなさん
    駄文にお付き合いくださり感謝致します。わしにはとってはこれが裏なんです。何ちゃって。

    これに懲りずにまたお寄りくだされば幸運に存じます。良い週末を。

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