おやじシネマレヴューその１『聖なる酔っぱらいの伝説 』

今までどちらかと言えば単館上映で見て来たレアなお奨め作品を紹介したいと思います。私見ですのであしからず。。

舞台はパリ、セーヌ川の橋の下で寝泊まりをしているいわゆるホームレスのアンドレアス（ルトガーハウアー）はある日、見知らぬ紳士から２００フランを借りる事になる。但し、日曜の朝に、聖テレーズ像のあるリシュー協会でのミサの後にお金を返す事を条件にされて。しかしそれからというもの彼の身に不思議な事が起こり始める。ワインを飲みに入ったカフェで仕事に雇われたり、新調した財布にお金が入っていたり、若い女性ダンサー、ギャビー（サンドリーヌ・デュマ）との情事を楽しんだり・・。
そしてあの紳士との約束を果たす為に協会へ足を運ぶアンドレアスは、色んな足止めを食らいなかなか約束の場所へ到達出来ない・・・・さて約束は守られるのか・・・。

「ブレードランナー」や「デュエリスト」などで有名な怪優ルトガーハウアーが演じる主人公は、過去の傷を癒されぬままホームレスへと身を落として生活する男を演じ、酒と女と堕落した人生を哀愁あるストーリーやメロディアスな音楽と相まって美しい映像を表現することに成功している。素敵な映画である。どちらかと言えば女性より男性が見ると共感するかも？

　この映画を見ると何故か美味しいワインを飲みたくなるのだが、、小生はワインではなくウイスキー派なのでスコッチを飲む事にしよう。

1988年　ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作品
原題：La Leggenda del Santo Bevitore製作国：イタリアフランス製作　監督　Ermanno Olmi　　

DVDが出ていると思いますので興味の有る方はそちらで続きを・・