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Across The Nightmare 

2006年06月27日 06:57

………なんだろう?
 うつぶせた体に、絨毯のような肌触りがある。

 いつもならベッドの上にいるはずなのに。
 まだ夢の中なのかな?

 体を起こすと廊下のようなところに自分がいるのが分かった。
 意識ははっきりしているが、自分が何故こんな所にいるのか分からない。
 確か僕は……笑えない夢を見ていたはずだ。
 絨毯は細く真っ直ぐ伸びている、ここは部屋ではない。………廊下
 あたりを見渡すと荒野の一本道のように長く伸びた廊下の両側に、ドアが神殿の柱のように仰々しく並んでいる。
 何となくそのうちの一つに手を掛けてみるが、鍵がかかっているようだ。
 ため息を吐いて僕は歩き出した。長い廊下の先へ

 窓さえないドアばかりの廊下を何分か歩くと正面にドアが見えてきた。
 しかしそれは今までとは違う、どこか好奇心をくすぐられるような雰囲気を放っている。
 歩みが無意識に速くなっていく、そのドアだけは鍵がかかってないと確信しているかのように、僕の動きにはためらいがなかった。
 何故?だがその疑問もすぐ消える。
 まるで僕のからだが見えない力に誘導されるように思考を断ち切る。
 心と体がまるで別々だ。
 ドアを開けると広い部屋のなかに自分らしい人物が立っていた。
 がらんとしている部屋にはこの人しかいない。
 目の前にあるのは、きっとおかしな光景違和感はあるのだがさほど気にはならない。
 僕は自分でも理解できないほど冷静だった。
 元々取り乱すような柄ではないが、状況にリアクションがついていっていない。
 すると僕に非常に似た人物、と言うより僕がやがて口を開いた。

「おどろいたよ、どうして夢だとわかったんだ?」

 鏡に映った自分がしゃべっているみたいで気味が悪い。だけど恐怖はなかった。

「めんどくさいと思ったら、リアリティが無いのに気づいたんだ。ぼくはひょっとして夢を見ているんじゃないかって、頬をつねる気分にはなれなかったけど。」

「それでここにたどり着いたってわけか。おまえを過小評価していたよ。」

 外見は僕と全く同じなのに、口調雰囲気も全く違う。でも、何故か親近感があった。
 学校の友人とも親とも違う、全く別の引き合う感覚………壁の無い、仮面をかぶらない。
 僕が僕を求めたのか? いや、ここに来たのは偶然に近いはずだ。

「君が僕にあんな夢を? あまり趣味がいいとはいえないね。」
毒舌はお互い様みたいだな、そうだ。面白い夢ばっかりなんてつまらねえだろ。」

 まともに考えればきっとおかしな話なのだろう。
 どこともわからない場所で自分と会話するなんて…。
 でも、夢ではない確信はあった。
 なぜなら僕は夢から逃げてきたのだから。
 悪夢知覚し、逃避した結果、ここにたどり着いたと考えるべきだろうか? なんだかまんざらでもない展開だ。
 きっとこんなことを経験できた人間はごく少数のはずだ。
 僕は軽い選民意識を味わっていた。まるで世界をもう一つ手に入れたかのように。
 この洋館のような外観を持つ世界には僕が二人いるだけだ。

「目を覚ましても、またここに来れるかな?」

「もちろんだ。といってもさすがに何にも無いんじゃつまらねえだろ?」

「そうでもないけど?」

 僕の心は僕にも分かると言ったところだろうか…。やはりあの中は気になる。

「鍵は開けておいた、心配するな、今度は取って食われることねえよ。」

「扉の中は?」

「どこが何の扉かなんて忘れた。どこを選んでもいっしょだろう。」  意味は深く理解できないが、どうやら楽しめるらしい。
 振って沸いたような話だ。
 こうして僕はまたこの先の見えない廊下に立った。
 だが僕の心には期待しかない。
 いくつでもあるドアの向こうには何が待っているのか。
 その好奇心だけだ。

「ここでいいか、どこ選んでも一緒って言っていたし。」

 まさか一番向こうから片っ端にドアを開けるほどばかではない。
 手近にある一番近いドアに手を掛けた。
 手汗でノブがつかみにくくなるほど僕は興奮していた。

 白い…部屋?
 真っ白な部屋のような光景が目の前に広がっている。
 入ってきたはずのドアが無い。
 一瞬どきっとしたが自分の中で否定した。
 まさか閉じ込められることなどあるはずが無い。
 よく見るとさっきまで話し込んでいた部屋とは違い、いろんな物が置いてある。
 絵画、タンス、窓もある。
 ……ベッド? ここは生活空間か?
 すると突然、体に抱き着かれるような感覚があった。
 しかもそれは痛みを伴っている。
 とっさの衝撃に僕の体は硬直した。

「んぅ!!」

 悲鳴をふさぐ新たな衝撃、意識の飛ぶような甘美な感覚に自分に何が起こったか理解できない。
 舌先で思考を絡め取られる、濃厚な−ディープキス
 いつのまにかベッドに寝かされていることすら気づかなかった。
 重なった唇が離れ、視覚が働き出す。
そこには見たことも無いような美しい女性が僕の体にまたがっていた。
 まるで洋画のラブシーンみたいだ。
 彼女は僕を見下ろすと、今度は僕の体を激しく愛撫し始める。
 そのあまりの激しさに僕は自分が服を着ていたことをこの時初めて気づかせられた。

(これって………ひょっとして逆レイプ?)

 しかし服が脱げ、押さえの利かなくなった僕の股間のモノは激しく自己主張していた。
 すると彼女もそれに気づいたらしく、その細い指を僕に絡めながら顔をおろしていく。

「ぅあっ」

 激しい−例えようの無い何かにからだがのけぞる。
 ひじで体を起こすと、僕のモノを口にくわえた美しい女性の顔があった。
 真っ白な部屋は彼女の立てるいやらしい音と僕のくぐもった声で満たされている。
 そんな中その淫靡な視線をこちらに投げかける彼女まるで何かを催促しているようだった。

「んっ…んふっ!」

 彼女は優しく僕を受け止めた。
 だがそれでもその行為を止める気配はない。
 一回ことを済ませたからか、改めて彼女をはっきりと観察することができた。
 といっても僕自身のそれはさっきと同じ反応をしているのだが

「んぱぁ」

 僕が肩を押したからか、彼女はようやく僕から口を放した。
 肩に置いていた手をそのまま彼女の形のいい胸へ持っていく。
 といってもいままで触ったことも無い部分である。
 稚拙で、それこそ彼女のように僕の愛撫は本能的だった。

「あっ、んっ、ああぅ、んっ、んうっ…」

 指はやがて桜色の乳首にのびる。
 彼女の跳ねるような声を聞くたびに僕は理性を失っていた。
 今や、僕と彼女の立場は逆転していた。
 彼女がしたように全身にキスのあらしを降らせ、彼女のその部分に口付けをした。
 あの時のように僕の行動には意識が無かった。

「………したいの」

 彼女の言葉を聞いたのはそれが始めてだったかもしれない。
 僕の肩に手を掛けると、最初とは違う、優しい動作でさっきと同じ格好に僕を寝かせた。
 再び彼女が、この情事の主導権を握ったのである。

「あはああっ!」

 僕がゆっくりと彼女の中に入っていく、未体験の超感覚にまるでその部分から吸い取られていくような衝撃だった。
 彼女は腰を使ってゆっくりとみだらなリズムを刻み始める。
 上下にゆれる美しい乳房に僕の手は再び吸い寄せられた。

「ああんっ、ああっ、あはっ、んああっ、ああっん」

 快感に絶えられなくなったのか、彼女は僕に体を預けてきた。
 淡い唇に舌を入れると、そのまま手を掛けていた乳房の頂上にたどりついた。
 気がつくと僕は腰まで使っている。

「あっ、あうっ、ああっ、あああん、ああう、………き、来て…。」

 あまりの熱さに忘れていたのか、その言葉で自分も限界が近いことに気づいた。
 だが、動きはより激しさを増していく。
爆発しそうな自分を激しく突きたてて僕は強く彼女を抱きしめた。

「あっあああああああああああっ」

 つながったままで互いの息使いしか聞こえない中、僕はゆっくりと沈んでいった。

 窓から差し込む光、ベッドの感覚はあるのに先ほどまで自分が抱いていたはずの女性は消えている。

「………夢か」

 失意から、僕は思わずそうつぶやいた。
 いや、きっとわかっていたのだ。
 ことがことだけに忘れていただけだ。
 あまりの後味の悪さに、自分のパンツの異様な感触にも気づかぬありさまだった

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