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when the night

2005年10月08日 21:23

お酒は楽しく適量を。
度を越すと醜態を晒すことになったり、最悪の場合命を失うことにもなります。
これは、酒に呑まれてバカをやってしまったエンドウさんの、そんなお話。

昨年の10月中旬頃に行われたバイト先の送別会
調子に乗ってぐいぐいとお酒を飲んでいたエンドウさんは、いい感じで酔いが回っていました。酔いの6段階で表すならば、ほろ酔い極期から酩酊期に移るあたりであったように思います。
酒を飲む集まりの際にはどんちゃん騒ぎが長引いて終電がなくなってしまうので、近場の友人宅に一晩の泊めてもらうことがいつものパターンです。
しかし、この時は偶然にも早くお開きになったのと、翌日の講義で提出しなければならない課題を取りに帰らねば、という意識が残っていたので帰宅することにしました。

帰宅するためには、電車で乗り換えの時間も含めて1時間弱。その後自転車で30分ほどの帰路を辿らねばなりません。
しらふならどうということのない距離ですが、千鳥足酔っ払いには危うい距離であるともいます。
それでも帰ろうとしたのがそもそもの間違いの始まりでした。

まっすぐ歩けない足を半ば無理矢理前に進めます。
歩道を歩いているとはいえ、気を抜いたら車道にふらふらと出てしまいそうなものですから必死です。かつてこれほどまで歩くことに専念したことがあっただろうかというぐらい真剣に駅まで歩きました。
ホームまで辿り着いたときに、俺の様子を危惧したチーフから着信がありました。「大丈夫?友達の家に泊まっていったら?」という心配に、「大丈夫っす。帰れます」と返しました。大馬鹿野郎です。

数分後にやってきた電車に乗り込み、シートに座ったら即寝てしまいました。
しかし、体が覚えているのか、いつも乗換えをする駅に着く頃には目を覚ましました。
何だか視界がはっきりしないように思えるのは気のせいでしょうか。どうも世界がぼんやりと見えているような気がしてなりません。
それでも乗換えをして、危ういながらも自宅に近づいている。ように見えました。
何を勘違いしたのか降りるべき駅の二つ前で下車してしまったんですよ。
恐らく、朦朧としていたときに同じ車両に乗っていた人が全員降りたので、それに釣られてしまったのだと思われます。

それが終電だったのか、次の電車を待つことをせずエンドウさんは二つ先の駅まで歩こうと改札口をくぐり抜けました。
ローカルな話で恐縮ですが、俺が降りてしまった駅は本笠寺というところで、そこから鳴海という駅まで歩こうと思ったんですね。これ、結構な距離です。
とりあえず線路沿いに歩き始めたのですが、先の長いことといったらもう。普段は駆け抜けるように流れていく景色の中を、スローモーションで進んでいきます。
まともな歩行を放棄した足取りは、車がまったく来ない往来をふらふらと縫っていきます。
中間地点ともいえる駅を通過し、目指す駅まであと少し・・・というところで道が途切れてしまいました。
この辺りさすが酔っ払いといますか、迂回することなんかまったく頭になかったんですよ。
道がない?いいやあるじゃないか。線路が。

思考力を大幅に欠いた酔っ払いが一名、線路内に侵入します。
1人でスタンドバイミー。もう、バカとしか言いようがありません。
敷き詰められた石にバランスを崩されながらも辛うじて歩いていきます。あの踏みしめる感覚は今でも覚えています。
幸いにも運行がした後であったので轢死の可能性は格段に下がっていますが、それでも回送電車が走る可能性は大いにありますから、そこで轢き殺されなかったのは本当に運が良かった。

命からがらということにも気がつかず、駅に着いたのはいいものの、まだ終わりではありません。ここから自転車を30分ほど扱がなければ帰宅はなりません。
もうね、歩くこともままならない人間が自転車に乗るなんて無理なんですよ。あれはなかなか運動神経を要する乗り物ですから、酔っ払いが乗ってはいけないんです。
道がまっすぐである意味がない。いつまでもS字を描きながらの超蛇行運転は危険極まりないものです。
意識は非常に朦朧としていまして、それでもなんとしても家に帰らなくてはという帰巣本能のようなものだけがエンドウさんの体を動かしていました。

そして・・・気がつくとドブの中で寝ていたんですよ。
意識が途絶えてしまい、制御を失った体がドブに突っ込んだんでしょうね。
状態はひどいもので、頬や手の平の鈍痛から怪我をしていることがわかります。頬に触れるとぬるっと血がついて、どうも深手を負っているようです。
見上げた月が霞んで見えることから眼鏡行方不明になっていることを知り、自転車に乗ったときの違和感からパンクしていることを知ります。
低視力と暗所というコンビネーションは強力で、眼鏡の捜索は断念しました。
不幸中の幸いといいますか、時間経過のせいか痛みのせいか若干良いが冷めてきたので、割と安定感を保ったままパンクした自転車に乗って帰宅しました。
まだ寝ていなかった母を驚かせ、事情を説明しつつ簡単な手当てを受けた後、寝床に転がり込みました。

翌朝、事故現場でひん曲がった眼鏡を発見。自転車を修理に出し、傷を負ったバカは大学へ。
顔に張った大きな絆創膏は目立たないわけはなく、質問攻めにされ、笑いものにされ、若干心配もされました。
あるバカの無謀な冒険譚は傷の治りとともに皆の記憶から薄れていき、風化しました。
しかし当事者としては、かすかにが残った頬を見ると生き延びることができて良かった~と思うのでした。

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