直木賞作家/朝井リョウさん

朝井さんは、都内の一般企業で働く社会人２年生。
平日は会社勤め、土日はインタビュー取材や対談などで埋まります。
集中して執筆できるのは朝５時に起きて出勤するまでの２時間だけです。
二度寝しそうなときはとにかく急いで家を出て、ファーストフード店へ。
「外に出てしまえば寝ないので」
小学生のころ、すでに小説を書いていました。
「小説は逃げ場でした」と子どもの頃を振り返ります。
「もやーっとした言葉にできないものを他人にぶつけることから逃げて、小説にしていた。
書くことは、自分の欠陥を埋めることだった」
『桐島、部活やめるってよ』で新人賞を受けて、作家になりました。
このとき２０歳。
それからわずか３年で直木賞です。
新しい直木賞作家が誕生して、「大学生作家」「新社会人作家」「新直木賞作家」から卒業し、すべての冠が消えました。
「ただの作家になりました。これからは作品だけの勝負ですよね。どうしよう」

朝日新聞 2013.7.27


朝の２時間が大切。
…私はまだまだだなぁ