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【魔法少女っ】34-4、高瀬家の食卓

2011年09月29日 04:20

それは、何の変哲もない家庭だった。
一軒家に優しく微笑む父親と母親。その息子娘。娘がこの世界の最年少である。席の配置は娘の誕生以来変わっていない。
きょうも暖かい料理が運ばれ、盛り付けられる。その光景を、娘はアタリマエなものと信じて疑わなかった。
後に、「それは幸せなものだった」と気付く。
食卓からは兄の姿が消え、程なくして父親も姿をくらます。
母親はしかし、兄や父親の茶碗やお椀に盛り付け、配置するを辞めなかった。
はしかし、微笑むを辞めなかった。
それが高瀬家の食卓である。
「もうやめましょう」
母親……春夏は、やっと息子……秋紀の死を受け入れ、その配膳を辞める事にした。時期は針鼠の一件の後くらいだろうか。娘……小春も無理な微笑みを辞め、泣きたい時は泣く事にした。
「な、なんでこんな事を思い出したのだろう」
はらりはらりと、涙が落ちてゆく。
手を握る親友……茜。
大丈夫ですよ、小春

「きっと麻衣子先輩は勝ちます。わたし達が魔法少女になりたての時、たまっていたチカラを一気に出したことがあるです。今の先輩はそういう状態です」
茜の励ましは的はずれな内容だった。
問題はこんな非常時に何故に小春は家の事を思い出したのか。
いろんな意味であの幸せな食卓はもう戻らないのだ。


キングジョーカーを圧倒する、なりたての魔法少女麻衣子
「俺達は最強の手札、ジョーカーキングだぞ。それがヒラの札に操られているだと?ざれごとを言うな。ムッコロス」
怒りに燃えるゴキブリシロアリ。だがそれ故に連携は乱れ、巨体はバランスをとれなくなった。
「心の輝きよ、あしき想いを一気に祓いたまえ。パール・メガソーラー!!」
麻衣子の強大な攻撃魔法が炸裂する。
「おんどるらぎったんでぃすかー」
「トーア鎌田トーア鎌田~」
「最強なのに、あっけなくやられて。スタッフを恨む~」
ジョーカーが死ぬのか~」
アリアリ~!」
一気に消し飛ぶ、キングジョーカー
そして、剥き出しにされるその中心核たるネガイナー。
「ごはんごはん。ごはんごはん」
それは茶碗の怪物だった。
それは小春に見覚えのあるものだった。

続く!

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