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霊媒体質の女性の話

2009年02月10日 00:50

「死期がわかってしまう。ってのは珍しいモンでもないけどね。

問題は的中率。

どの位までわかる?」

「一年以内。
大体三ヶ月長くて六ヶ月以内で・・・なら

外した事はありません。」


何も出来ずにそれに気付いてしまうというのは
どれほど残酷な現実だろうか?

小学校入る前位から。
毎日全ての人の死期を感じる・・・というわけではないですが。」


そんな風に死を身近に感じすぎるのも
辛いものだと思うけど

それも当たり前の感覚で
ある程度そんな日常を過ごしてしまった人の独白
周りに相談できるハズもない。

現実の域を超えた悩みはどれほど苦しかっただろう・・・

声音は凛としてるのに
瞳はどこか諦めかけたような・・・

反面、

それが宿命というならば・・・と覚悟したかの様な

複雑な色を宿して。

「その霊とか死期とかっていうのはどうわかるんですか?」と
一人の男が問えば

霊能者という女と
その男の連れで来た女が顔を見合わせて答えた。
「どうって言われても・・・ねぇ;」
「自然と入り込んでくるとか・・・それが普通というか・・・;」

「そうね。
普通の感覚にプラスαでオマケがついて来た・・・位なもんだしね。」

「逆に説明の方が難しいですよ;

普通に使ってる五感に対して疑問は抱かないと思うし、
感覚なんて説明出来ませんから・・・;

自分自身幻覚かどうかの区別も出来ないモノですから・・・;」



「そうよね。
コレ(霊能)で食べててもその区別は私も難しいし・・・

錯覚かな?とか思っても

後々つきまとわれて
やっぱりな・・・;って事なんかザラだし。」


ーー帰り道 男の連れて来た女は泣いていた。

普通を夢見て望んでも
普通になれないというのなら・・・


普通の人としての夢も何も 望めないなら・・・




どう 生きればいい?




「どうすれば・・・

笑って

楽しんで

当たり前の中で

何の問題も無く
生きれるんだろうね・・・・・・」


凍える程の雨に打たれて
伝う滴がどちらかわからない中

嗚咽だけかみ殺して



浮かべた微笑は
願っても叶わない夢の諦めか

それとも
憧れだったのか・・・

誰にも答えなど出せまい と
知っていながら・・・
ーーーーーーー

↑その中でこの女の人はこうも言いました。

「生きてる以上必ず 誰かしらと関わる。
それが死後もあって前世と言うなら、
その前世と今世の関わりだけでも一人ではない。と言い切れるし、

一人一人についてる守護霊先祖霊にしたって
守ってくれてるならば、

沢山の犠牲の上に立つのが人・・・ですから。

<本当の孤独>というのは無いのでしょうね。

ただ、目に見える場所に 感じれる場所に居ない。というだけで
寂しいと言うだけであって・・・」


霊能の方はそれに対し
「無いものねだりだからね。人は・・・」と

何かを振り返る様に言います。




孤独とは一体何でしょう?
それは錯覚ではなく本物ですか?

たまたま一人の男性と出会い
その人の母の死期を感じ、
季節の変わり目に霊能者を前にした女の人は

霊媒体質と告げられます。
その体質故、血筋故の非日常を受け止めた上で

孤独とは何かと問います。


世間一般多くの人から
いろんな意味で外れすぎてしまった彼女からすれば


一般で言う孤独が生易しくも思えたかもしれません。



幸せも不幸も比べればキリが無い。ならば
自分が歩む道だけを見据えて生きる方が余程いい。

過去は変えれずとも未来は変わる。


気が狂いそうになる異質な感覚に本気で死にたいと思った時、
その胸の内で聞こえた声に耳を傾け
彼女は生きる事を選択します。

「自分を殺す覚悟やその勢いがあるなら
その非日常すら受け入れて生きる事も容易」だと。



彼女は今
その非日常めいた感覚も大分和らぎ
今まで通り日常に戻って普通のフリをしています。


ただ、一生つきまとう異質な感覚と血に宿るソレは
子孫代々続くもので、発症するか否かでしか無いそうです。

彼女曰く
「潜在的に誰しもあるモノだからね。何ら特別でもない。
寧ろ目覚めてない方が幸せだよ。きっと。」

必要以上に悲しまなくていいのだから・・・と。


皮肉といえば皮肉ですね。
こんな感覚・能力なんかは確かに憧れや畏怖の対象として
特別視されるもんですが、

その反面

普通とは異なる日常で死を身近に感じ
想いの強さを感じ
一般に交えない孤独感の中で

自分の命さえ重く思えるのでしょう。
この手の人は短命というのもありますし。

異なる感覚・能力ってだけで命を削っているのだから。


孤独は人恋しさやもの悲しさ
寂しさ 切なさの延長ではあっても
それ以上 それ以下のなんでもない。

自分の問題でしょう。

えれないモノといえば
今の科学 医学の全てを用いても解明出来ない苦しみの方が
一番変えがたいモノで変えれないモノでしょう。

耐え難い何か
逆に
何よりもかけがいのない大切な何か・・・というのも人それぞれ。


子供ながらに多くの死を感じてきた女性の話。

戦地に産まれた子供の話。




孤独

命を

死を

どう思いますか?


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sentfrom W-ZERO3

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