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眠り姫

2008年11月08日 09:48

眠り姫

木曜日に仕事を超特急で終わらせて(かなり疲れました)渋谷のUPLINK Xでレイトショーでかかっていたのを観ました。30分前に劇場窓口についたのですが、6番です。でも、この劇場、めちゃくちゃちっちゃいので、早く来てよかった。この間座ったのと同じ椅子を選びました(椅子が普通の家にあるのと同じようなイスで、それが2,3脚ずつことなっているので、選び方によって映画中の腰に懸かる負担が変わるのです)。
 スクリーンは2畳くらいの大きさですが、デジタルで映写しているためか、画面はきれいです。
 で、この映画ですが、ずっと見たかったのに機会を逃していた映画です。
 やっと見ることができたのですが、やっぱり他の映画とは一線を画す出来栄えです。なにしろ、人間がほとんど映っていません。イントロからして、夜の木立に、太陽が昇ってすこし光が当たっていくところが数分にわたって映されるだけです。ただバックにながれる水音がすばらしい。
 この映画は原作が山本直樹漫画なのですが、画像よりもむしろ音楽が素晴らしい出来です。上質なラジオドラマのような調和がとられた脚本が秀逸です。実験的な映像を含めて、この映画の映像は評判がいいのですが、僕はむしろ音楽とセリフだけでこの物語は95%は完成しているのではと思います。
 あらすじはっていっても、あってないようなもので、青地という若い女性が主人公ですが、彼女は最近眠くて眠くて、いくら眠っても眠り足りないような状態です。中学校の非常勤職員をしているのですが、電車で学校にいくのもいやでしょうがない。高校の頃からつきあっている彼氏は、掃除もされていない彼女の部屋に来てはセックスをするだけ。いや、彼は彼女との結婚も考えていて、親に紹介する行動も起こすのですが、彼女は彼のことを好きなのかどうかもわからなくなっている。
 同僚の「顔の長い」野口は、青地の顔がどんどん膨らんでいるという。
 彼女はいつも同じ夢を見ているようで、誰かの手が階段の手すりを乗り出してきて、そこからピンポンが落ちて行って・・・。
 一方、野口はどんどんどんどん痩せていく。そして・・・。

 山本直樹の原作ですが、もともとは内田百間(門構えに月がほんとうです)の短編が元です。そういえば内田百間らしい世界です。(山本直樹の描写は僕を辟易させるものがあって、あまり・・)
 現実と夢の間の薄い膜が写されているとでも言えばいいのでしょうか。あの美しすぎる音楽も夢の世界から漏れてくるものなのでしょうか。
 眠りを催すこともなく鑑賞できました。
 ただ、タバコを吸いながらせき込んでいるあのシーン、「ヴァンダの部屋」のぱくりとはっきりわかるので、うーん、いらないなあ。

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