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nightmare

2008年08月31日 03:15

nightmare

目覚めよと、呼ぶ声の・・・

白い壁があって
その端に、ドアフォンの受像機のような
モニターがついていて、
そのモニターを見て立っている自分がいて、

壁の向こうに、
人の気配があり、
ボク以外の、
この家のひとが
揃って
なにやら談笑している

ボクは何故か、
モニターに見入っていて、
白黒だったモニター
カラーになって、

あれ?
と、いぶかっていると、
画像はどんどん、
精細度を増して

そこから、
あらぬ声が
聞こえてくる

裸の肉体
肌の色が、
画面を占め、

よくその声に聞き入ると、
聞き覚えのある
おんなのこの、
行為のさなかの声で

なぜ、こんなところに
こんな画がうつるのだろう?

などと、思うまもなく
鮮明な画像
やがて
彼女
あられもない姿を映し出し、

どうやら、彼女の相手が
撮影しているらしく

こんな姿を
カメラに収めるというその神経、
いったい、
いま、彼女
どんな下種な人間と
つきあっているのだろう?

なんて、場違いな疑問が
頭に浮かぶまもなく
嬌声は
その大きさを増し
なんとか、音量を下げようとするが
ヴォリュームは下がらない

焦るボクを尻目に
セックスの相手は
カメラの位置を変え
どうやら
三脚
固定して、
撮影を続けるようで

ボクはその姿を
確かめたくもなっていて、
ヴォリュームを下げるのを
忘れ
画面に見入っていると

そこに映し出されるのは
羞恥をかなぐりすてた
他ならぬボクの顔

あわてて
再び
音量を下げようとするが
下がらない

すると
向こうの部屋から
人がやってくる足音と声がして

ボクは
モニターのスイッチを探し
電源を落とそうとするが
いくら
押しても
電源は落ちず

消えない
消えない
モニター
消えない・・・

醜いボクは
美しい
彼女
おかしつづけている

壁の向こうから

ひとは
どんどん、
ちかづいて
来る・・・

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