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一番大切な人の見つけ方

2024年02月26日 23:21

一番大切な人の見つけ方

紫式部と同時代の歌人和泉式部” にこんな歌があります。
小倉百人一首にも選ばれている歌なので知っている人もいると思います。

「あらざらむ この世のほかの 思ひ出で 今ひとたびの 逢ふこともがな」


こう書いてしまうと、
高校時代の、
つまらなかった古典の授業を思い出しますね。

でも、
ちょっと角度を変えて詠むだけで、
この歌は、
裏ログに相応しい歌になります。
・・っていうか、実は、そういう歌なんです。

そして、その思いは、
実は、表でもある・・
実は、心身一体となった思いなのです。


1.「逢ふ」
古語の「逢ふ」には、ただの逢瀬だけではなく、
男女の関係を結ぶ”という意味もあります。

かぐや姫で有名な「竹取物語」には次の記述があるんですよ。
「この世の人は、男は女に逢ふことをす。女は男に逢ふことをす」

これを現代語に訳すると、
「この世の人は、男は女とSEXをする。女は男とSEXをする」となります。

高校の授業では教えてくれません。


2.「あらざらむ」
「この世にいない」つまり「死んでしまう」という意味です。
これを、ある英訳では見事に訳しています。

I’m going to die.

作者である和泉式部は重い病気で助かる見込みがないのです。
なので、
同じ未来形でも、
I will die. という不確かな未来ではなくて、
I'm going die. という確定した未来形で表現しています。

もうすぐ死んでしまう身なのです。



これで、この歌の全貌がわかると思います。
この歌を広く解釈するとこうなります。


 私は、重い病気になってしまいました。
 私がこうやって病床に臥したまま死んでしまう日も、そう長くはありません。

 なので、貴方へのお願いがあります。
 私が死ぬ前の、たったひとつのお願いです。

 どうかもう一度、私と一晩、床を共にしてください。
 
 貴方と過ごした最後の夜の思い出があれば、
 わたしは、天国に行っても安心して自分の心を慰めることができると思います。

 どうかお願いです。
 私が死ぬ前にもう一度、私と床を共にして下さい。




自分は思い病気で死んでいく。
ああ、天国で思う現世の思い出に、
今一度、あなたと抱き合いたい・・・・

ただ裏的な思いだけではない、
心身共にひとつになりたいという、
情熱があり素敵な歌だと思います。

古文には、
時として、このような秘密が隠されているのですが、
授業では素通りしてしまいます・・っていうか、
男女の関係に敏感でないと、そもそもピンとこないかもしれません。

でも、
この出会い系サイトにいらっしゃるみなさんなら、
男女の関係には敏感だろうから、
この歌の気持ちは分かってしまうだろうなぁ・・と思っています。

天国で自分を慰めるためには現世での ”良い思い出” が欲しい。
それが、大好きな人とのSEXだと言っているのです。

私は、ここが美しいなぁ・・と思っています。



この歌、全部を英訳すると、こうです。
とても分かりやすくなります。

I'm going to die,
so I want to see you onceagain.
and....
I want tohavesex with you all night long.
Tomake a good memory to comfort me inheaven.

私はもうすぐ死んでしまいます。
だから、私は、もう一度あなたに逢いたいんです。
そして、
私は、あなたと一晩じゅう抱き合っていたいんです。
天国で私を慰めてくれる素敵な思い出作りのために・・・・



さて、さて、本題です。
今までのは前置き。

ちょっと、前戯が長すぎたでしょうか・・・

愛すれば愛するほどに、
前戯は長くなるという理屈があります。

なぜなら、
行為を始めれば、
終わりに近づくから。
そう簡単には、
終わりたくなないですからね。
いつまでも愛していたい・・・



はい、
本題です。

<一番大切な人の見つけ方>


もしも、
もしもですよ。

この歌のように、
自分が重い病気になって余命宣告をされていたとして、
最後の最後に、
一晩抱き合っていたいと思う人は・・・
誰でしょうか・・・?

その人が、
自分の一番大切な人なのだと思います。

その人を
大切にしてあげてほしいと思います。



♬ 君の好きな人と、百年続きますように~♪ (ハナミズキ


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

このウラログへのコメント

  • naoco 2024年02月26日 23:36

    素晴らしいというか・・
    切ないというか・・恐いというか
    一生、頭から離れそうにないほどに
    強烈な歌でした。

  • あい 2024年02月27日 12:04

    いいですね

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