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【お題日記】忘れられない出会い、「屋台」で始まった恋

2018年11月13日 20:03

それは、もう5~6年前の話です。

彼女の名前は「K」。
僕らの出会いは、都内某駅の近くにあった1軒(1台?)の屋台
当時僕が行きつけにしていて、毎日のように通っていたお店です。

ある日彼女は、その屋台に新規客として来ました。
僕は元来社交性が高く、徳の飲み屋などでは初見の人とでも気軽に会話できる性格。
その屋台でも「ムードメーカー」的な存在でした。

その夜彼女は実は彼と二人で来ていたのですが、いつものように僕は彼も含めて他の常連客達との会話の輪に招き入れ大いに話し、飲み、笑いました。

僕の彼女の第一印象は、「可愛いな~」というもの、もろタイプでした。

彼女と彼はその屋台を気に行ってくれたのかその後も二人で度々来るようになりました。
確かに彼女は僕のタイプでたが、彼女はいつも彼氏づれだし、当時僕にも付き合っていた女性がいたので、
飲み友達」としてどんどん仲良くなっていっても「恋心」を膨らませることはありませんでした。

そんな時間が何ヶ月か経ったころ、彼女と彼がピッタリと屋台を見せなくなりました。
「あの二人、最近来ないけどどうしたんだろうね(顧客A)」
「遠くに引っ越したのかな(顧客B)」
「いやここの屋台おでんがマズ過ぎぎるからじゃね(僕)」
そんな冗談交じりの噂をしてさらにひと月ほど経った頃、
突如、彼女がひとりで姿を現しました。

「いらっしゃい。久しぶり、元気だった(店主)」
引っ越しちゃったのかと思ったよ(顧客A)」
「それより具ワイでも悪くしちゃっているんじゃないかと心配したよ(僕)」
「あ、そう言えば今日は彼氏は?(顧客B)」
と、歓迎の意を伝えるように皆が暖かく話しかけます。

そんな声に迎えられて座席に座った彼女
いつも明るくて笑顔がチャーミングな彼女が何だか元気がなさそうに見えます。

やがて一杯目のお酒を飲み終え、二杯目を飲み始めた彼女が、ついに重たい口を開きます。

「実は私たち、別れちゃったんです・・・」
瞬間、水を打ったように静まり渡る屋台
「どーしたん?何があったん?(顧客A)」
「話したくなければ、無理に話すことはないけど、話して気が楽になるのなら話してよ(僕)」

すると彼女は「些細なことで良い争いになって勢いで別かれた」と話してくれました。
「あんなに仲良かったのにね(顧客A)」
「でも、彼のこと未だ好きなんでしょ(僕)」

「う、うん、実は・・・(彼女)」
「じゃあ、今から電話してヨリ戻しなよ(僕)」
「そうそう、皆応援しているから、思い切って電話しな(顧客A)」
ということで、彼女がその場で元彼となってしまた彼に電話することになりました。
「どうしよう、何話せばいいんだろう」と戸惑っている彼女
「そんなこと考えなくていいから、とにかくもう一度二人で話すだけ話し合えばいいんだよ」と僕。

結局、彼に電話して彼に屋台に迎えに来てもらい、二人で彼の家に行ってゆっくり話し合うという僕の提案に顧客の皆も同意して、そうすることに・・・

まず彼女自身が電話。
彼が電話に出たことは分かったのですが、彼女は次の言葉を話しだせずにいます。
そこで僕は「ちょっと代わって」と彼女に良い、携帯電話を受け取りました。
「あ、もしもし、今晩は○○です。久しぶり、元気やった?しばらく顔を見せないから皆寂しがってんだよ」
と。ここで後ろから顧客連の「そうだよ、そうだよ」の声の援護射撃
「今から出てきなよ、みんな会いたがっているし」
「うんそのことは今kちゃんから聞いた」
「でもお互い未だ好きなんでしょ」
「こんないい娘、滅多にいないよ。ダメだよ、離しちゃ、絶対」
そんな会話をして何とか彼は屋台に出てくることを承諾しました。
「来るってよ」と僕
「良かったじゃん」「絶対旨く行くよ」と口ぐちに常連客。
で10分ほどの彼が到着するまでの間、僕と彼女は他の常連客とは少し距離を置き、二人で静かに話していました。
「良かったね!」
「でもどうしよう?」
大丈夫、会って素直に話し合えたら絶対にうまく行くよ!」
「そうかな?」
「そうさ。こんなに素敵な○○ちゃんのこと手放すわけないじゃん!」
「ホント?」
「ホントホント、僕なら絶対に君の手を離さない!」
「でもだめだったら・・・」
「そん時はそん時、Kちゃんならすぐに素敵な新らしいイイ人が現れるよ」
「なんなら僕がいの一番に立候補したい位だよ」
「ほんとに~?」
「うん、でももし、今の彼女と別れていたら、だけどね」
「そうだね○○さん、絶対に浮気とかしなさそうだもんね」
「うん絶対にしないよ」
そんな会話をしながら僕は彼女を励まし続けていました。

するとやがて彼が自転車に乗って登場~。
「どうも、お久しぶりっす!」と、ちょっとバツが悪そうに入って来た彼。
僕は「ままま、ま。まずは一杯」「ねえ○○ちゃん(屋台の店主の名))」と彼の分のお酒を注文すると、
常連客陣皆で乾杯しました。

彼はその一杯を飲み終えると。常連客達の後ろ押しもあって。
彼女自転車の後ろに乗せて、彼の家へと帰って行きました。

その後二人がどうなったのかは皆わかりませんでした。

それというのも、彼女たちが屋台に姿を見せたのはその夜が最後だったからです。

そして、さらにその一年後、僕の方も当時付き合っていた彼女とも別れてしまい、とある日曜日買い物に出た帰りに駅近くの線路沿いにある某ファミレスの前を歩いていた僕は、偶然にも前から女友達と話しながらあるいてくるKちゃんに偶然出会ったのです。
彼女が友達と一緒だったので、気を使って、会釈だけで通り過ぎようとした僕でしたが、何と彼女の方から「あら、○○さん、久しぶり」と話しかけてきたのです。
その声に応えて僕は、彼女の友人にお辞儀をしたあと、
「いやあ、久しぶりだね。元気そうでなにより」と返事をしました。
その時は、むこうにはツレもいたし、それ以上会話することもなく「じゃあ」と言って別れました。
僕は実は内心ドキドキです。
ですが、「こんな偶然ってあるんだなぁ?」と彼女の元気そうな笑顔を見れただけで満足しました。
実は僕たちはお互いの連絡先も知らなかったし、「もう会うこともないだろうな」と思っていたのです。

ですが偶然はそれだけでは終わりませんでした。
それからひと月ほど経った平日の夕方、僕は仕事に必要な資料となる書籍を買うために駅前の本屋さんに行ったのですが、本を買い終わって、その本屋さんが入っているビルを出た直後、背後から「○○さ~ん」と僕のの生を呼ぶ声が。振り返るとそこには、なんとKちゃん満面の笑顔で手を振る姿が。
仕事帰りだという彼女に「もう食事済ませました?」「良かったらどこかつれていってくれません」と食事に誘われました。彼女ともすでに別れていたし、これからハンバーガーでも買って帰って食べようかと思っていた僕は二つ返事で「良し行こう!」と答え、僕が行きつけにしていた一品料理クオリティも高い駅近くの焼き鳥屋へ、いつものように4合瓶の焼酎を注文すると、Kちゃんと二人で3時間程で飲み干しました。Kちゃんもその焼き鳥屋さんを気に入ってくれたようで、二人で大いに盛り上がりました。そんな会話の中でお互いに当時の相手とは別れていまはフリーであることや、最近の仕事などについて報告し合いました。
やがて、「このお店気に入ったのなら、今度またひとりででも、友達とでもきなよ」「ねえ、マスター!」と飲み会をお開きにして店を出たら、駅前から自転車を押して来ていた彼女が、「ねえ、家まで送ってよ」「家に良い日本酒とかもあるし、もう少し家で二人での見直ししようよ」と誘ってきて、自転車をこちらに渡して来ます。
僕は断る理由もなく、彼女自転車の後ろに乗せて彼女に道を教えてもらいながら彼女の家へと向かいました。彼女の家に付くとすぐに自転車駐輪場に停めて、ソクソクと家に入っていく彼女。そしてその後い続く僕。彼女の部屋に足を踏み入れると「香しき女性の部屋得湯の良い香り」ではなく「獣臭が・・・」彼女は付近の野良猫を餌付けして飼っていたのです。元より動物好きな僕は、そんな獣臭も一切気にならず、すぐにい猫とも仲良くなり、彼女のひゃのキッチンを借りて冷蔵庫の余り物で簡単なツマミをふた品作るとリブングのに運んで彼女と並んでソファーに座ってお酒を飲みながら話しました。
すると会話が弾むこと弾むこと。結局その夜は一晩二人で過ごしたにもかかわらず、キスひとつせずに朝別れを告げて、僕はひとり彼女の部屋を後にしました。
「また一緒のに飲みに行こうね」と約束はして別れたのですが、家に帰ってから「あっ、連絡先交換するのを忘れてた」と重要なミスに気付きました。何と愚かなことでしょう。そうですあまりに打ち解け過ぎて、お互い未だ連絡先を好感していないことを忘れてしまっていたのです。
普通なら、この時点で「この恋は終了」ということも十分に考えられたでしょう。
ですが、終わらなかったのです。
さらにそのひと月後、彼女を連れていった焼き鳥屋にひとりで行くと、「○○ちゃん、前につれて来た彼女、こないだ来たよ」とお店のおかみさんが。「僕とのつながりをたどって」だかどうかは分かりませんが、彼女はこのお店に来ていたのです。「また来ます」と言って帰ったとのことだったので、僕はおかみさんに、実は彼女とは連絡先の交換をしていないという事情を伝え、僕の携帯電話の番号を書いた割箸入れの袋を渡し、「今度もしまた彼女が来たら、コレ渡しといて」と委ねたのです。
そして、その約ひと月後、13時前に僕の携帯に見知らぬ番号から着信が。ある種の期待を胸に僕が出てみると果たして彼女の声。「件の焼き鳥屋でこの番号を書いた紙をもらったので、電話してみた」と話してくれました。僕は速攻でデートの約束を決めました。
「初めての正式なデート」とも言えるその時のデートは、地元駅周辺のお店ではなく、池袋のお店。僕の行きつけにしていた日本酒の種類が豊富で料理も美味しいお店に案内して、楽しい時間を過ごした後、混んだ私鉄電車で抱き合って(混んでいるので不自然じゃないし、彼女痴漢などの魔の手から守るためにはそうせざるを得ない)急行で約10分ほどの最寄り駅まで戻ってきました。
最寄駅についてからは、特に確認することもなく、当然のように自転車に二人乗りして彼女の部屋へ。
もちろんその夜、僕らは結ばれました。

体の相性も抜群で、寝る前に1回2時間ほどかけてお互いを求め会い、朝起き抜けに再び身体を重ねました。

その後、彼女の方の家庭の事情や色々あって、結局彼女とは話変えましたが、
あの恋は、まるでドラマの様で忘れられない恋・出会いとなりました。

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